台風8号の接近により、各物流業者の配送に遅れ

7月としては最大級とされ、現在、沖縄県沖の東シナ海にある大型で非常に強い台風8号。11日明け方に最接近する可能性のある県内でも、予定行事が中止になったり、強風や高潮などの台風に対する備えが始まった。
また、台風8号の接近に伴い、沖縄県で事業を行う物流事業者に県内の集配業務を休止する措置も広がっている。

佐川急便は7日の時点で県内の集配業務を一時休止

日本郵便は、台風8号の影響に伴い、沖縄・九州地方で集配する郵便物やゆうパックなどの荷物の一部の発送に1日〜2日程度の遅れが生じていると発表した。今後の台風の進路により、さらに集配の遅延や対象地域が拡大する恐れがあるとしている。

佐川急便においては、7日20時の時点で県内の集配業務を一時休止すると発表。営業所への荷物の持ち込みと受け取りだけでなく、問い合わせ業務も休止し、天候の回復を待って業務を再開するとのことだ。

西濃運輸、台風の進路を注視し、物流網の詳細な状況を報告

また、ヤマト運輸にも沖縄県全域と九州地方の一部地域で荷物の集配に遅れが生じている。西濃運輸も、8日に気象庁が宮古島地方と沖縄本島地方に暴風特別警報、波頭特別警報を出し、最大級の警戒をするよう呼びかけていることを受け、県全域で配達を見合わせていると発表した。

同社は「台風はこのあと、日本列島を縦断する可能性があり、さらに配達に影響が出ることも予想される」として、台風の今後の進路に注意し、詳細な状況を公開するとコメントしている。

予測できる災害――台風。物流と密着するEC事業者ができることとは

今回の7月にしては最大級とされる台風8号の影響で、日本の物流網は一網打尽にされている。災害の度に、日本の交通機関は脆くも簡単に麻痺してしまう。いつ、どのくらいの規模の災害が起こるかわからない以上は対処のしようがなく、仕方のないことだろう。

しかし、地震と違い、台風はある程度の予測をすることが可能だ。多くの物流を利用するEC事業者は、今回のような大きな台風の接近を予測した際に、注文したユーザーへ対して配送遅延の可能性を事前に予告するなどの対処が必要となるだろう。