ベリトランス、クレジットカード決済の利用が最短で翌営業日から可能

三井住友カードとシステムを検討・開発

クレジットカードの加盟店審査には、通常1〜2週間の審査期間がかかってしまう。ベリトランスでも、従来は自社の審査およびクレジットカード会社による加盟店審査で約1週間の審査期間を要していた。

同社は、株主の1社でもある三井住友カードと約1年間の検討・開発期間を経て、暗号化した状態で申請情報をやり取りできるシステムを構築した。人手による作業フローを半自動化したことで、大幅に審査期間を短縮化することに成功した。

翌営業日利用可能はVISAとMasterCardのみ

「Veri Trans Air」は、計5ブランドのクレジットカードに対応しているが、最短で翌営業日に利用可能になるのはVISAとMasterCardに限られる。

また、「法人格の事業者であること」「取引商材が物品の加盟店に限る」「当日午前10時までに申し込み、必要情報に不備がないこと」が翌営業日利用の条件となっている。もちろん、カード会社の審査結果によって利用ができない場合も除く。

同サービスは、数行のコードを書くだけの画面遷移型「Air Web」と、自社ECサイト内で決済が完了する「Direct」の2種類のサービスがある。

数行のコードを埋め込むだけの簡単決済市場を展開する企業が増加

一方で、ベリトランスと競合するウェブペイも近いうちに、個人間で物品を売買する売買するマーケットプレイス事業者やECサイト構築サービスを対象にすぐに決済機能を利用できるよう、仕組みを整えるようだ。

数行のコードを埋め込むだけで決済環境を構築できる簡易決済市場では現在、ベリトランス、ウェブペイ、そしてヤフーなどがサービスを提供中。

EC市場では、短時間でサイトを構築できるサービスが広がる一方だ。クレジットカード会社の加盟店審査期間の迅速化が図られることで、EC市場拡大に一定の貢献が期待できる。しかし、審査基準を緩くして短縮化を図る事業者も少なくないだろう。市場の健全化をどこまで保てるかが、今後の課題となりそうだ。