「STORES.jp」「カイジュウブルー」などのネットショップが期間限定でリアル店舗進出

オンラインストア構築サービス「STORES.jp」を手掛けるブラケットが、渋谷ヒカリエに期間限定で実店舗「STORES.jpストア」を開設した。期間は7月11日から7月31日まで。また、7月15日から7月21日の期間で、アート雑貨のインターネット販売を行うセレクトショップ「カイジュウブルー」の期間原定ショップがそごう広島店にオープン。ネットショップのリアル店舗進出が増えつつある。

渋谷ヒカリエで期間限定ストアを展開

「STORES.jp」は、サイト上でメールアドレスや商品などを登録することで、手軽にオンラインストアを開設できるサービス。2012年8月にサービスを開始し、現在までに3万店舗以上のストアが開設されている。

今回、渋谷ヒカリエに開設された実店舗では、「STORES.jp」を利用してストアを作ったユーザー(ストアオーナー)から実際に販売する商品を募集し、「STORES.jp」のスタッフが陳列、販売している。

実店舗での販売を希望したストアオーナーは、案内サイトのフォームから販売したい商品を登録。今回の期間限定ショップへの参加は無料だが、商品の納品や返品時の配送費は自己負担となる。商品が売れた場合は、売上手数料25%を差し引いた金額がイベント終了後にストアオーナーの登録口座へ振り込まれるとのことだ。

「カイジュウブルー」は百貨店でのショップ展開

ハンドメイドを中心とした個性的な雑貨を扱う「カイジュウブルー」は、サブカルチャーとアンダーグラウンドに特化。今回の期間限定ショップは、7月15日から7月21日の期間、そごう広島店で開催した。

百貨店での開催はファミリーや女性客をターゲットに想定し、ネット上で扱わないアイテムを中心にそろえて販売。フロアには什器6台を並べ、雑貨やキャラクター、アクセサリー、アパレルをコーナーにごとに分けて展開していた。

「ネットからリアル」への流れで市場活性化の可能性

イベントに参加した作家は、「カイジュウブルー」のネットショップに出店する約20人のうち9人。20代後半〜40代前半が大半を占めており、作家の多くは自身の店を持たず、活動のペースも様々だという。

同ショップは「日本の面白いものを発信していこう」と5年前に立ち上げたオリジナルブランド。3年前には新宿マルイ(旧マルイワン)にインショップを出店したが、現在ではネットショップに販路を集約。年に1〜2回のペースで開催する催事でリアルショップを登場させている。

ネットショップのリアル店舗進出は、実例としてはまだまだ少ないが、ネットショップで販売しているものを実際に接客して販売したいと考えるネットショップオーナーは少なくないだろう。百貨店などの大型店舗が、ネットショップのリアル店舗進出を促す仕組みができると、市場はさらに面白いものになっていくのかもしれない。