Appier、「アイソン(AIXON)」を提供開始。賢くAIを利用する時代へ

ECのミカタ編集部

AIテクノロジー企業の Appier(エイピア、本社:台湾、以下Appier)は、7月5日(水)から、日本市場向けに AI を搭載したデータインテリジェンスプラットフォーム「アイソン(AIXON)」を提供する。

 2012年設立のAppierは、AI(人工知能)を活用し、マルチデバイス時代における企業の成長と成功を支援するテクノロジー企業。Appierの研究開発チームは、AI、データ分析、分散処理システム、マーケティングの経験を有するコンピューター科学者とエンジニアによって構成されている。アジア全域に計14の拠点を構え500 を超える世界中のブランド企業および代理店にサービスを提供している。

 今回Appierが提供を開始したアイソンは、AI を活用したプラットフォームで、幅広い業種のマーケターに対し、新規顧客の開拓や顧客リーチの拡大、顧客の行動に関する深い理解に関して支援をする。

 近年、企業が保有するデータ量は増加し続け、複雑化している。IDC の 2016 年のレポート*1 によると、デジタルデータの総数は 2020 年までに 44zettabyte、2025 年までに 180zettabyte に達すると予測されている。AI を搭載したツールの導入により、企業はオンライン、オフラインから入手した莫大な情報を使って予測分析・意思決定のプロセスをシンプルにできるだけでなく、その質を改善できる見込みだ。

 Appier CEO のチハン・ユーは、「アイソンの投入は、Appier が日本の顧客のビジネスを支援するための取り組みと日本でのビジネス拡大への投資の強化を証明するもの。Cross X プログラマティックプラットフォームと合わせて、Appier は、ビジネスで起こっている様々な課題に対して AI が対応できることを明らかにした。アイソンは、Cross X の機能をさらに広げることで AI をサービスとして提供する。」と述べた。

 自社内でデータ分析機能などのために AI ソリューションを一から開発もしくは導入することは、企業にとって時間的にも金銭的にも負担だ。その点、アイソンは操作がわかりやすく、ユーザーにとって技術的な知識は必要ない。アイソンはフォーマットの異なる企業が保有するデータと、Appier が保有する、アジアの人々の約 20 億のデバイスを通じて収集した消費者の行動や嗜好に関するデータを含む独自の Cross X AI データベースを統合することができる。さらにこのデータを、AI 技術を利用してオーディエンスの予測分析に利用することが可能だ。

 よって、アイソンを使えば、特定のオーディエンスデータを出力し、自社の CRM システムと連携したり、Appier Cross X プログラマティックプラットフォームなどの広告配信プラットフォームを通じてマーケティング施策を展開することができるようになる。

 アイソンは企業の意思決定の精度を高めると同時に、マーケティング費用対効果、収益化、顧客エンゲージメントなどを効率的に達成することで、マーケティング活動を成功に導く。

 アイソンの利用方法例
・ Eコマース企業が、Webサイトのデータを分析し、最も購入しそうなユーザーを特定することでオンラインセールスやコンバージョン率を増加させる。
・マーケティング担当が、データを分析することでユーザーの興味を引くトピックを発見し、その嗜好傾向を自社の CRMシステムに統合して、コンテンツ戦略を最適化する。
・モバイルアプリ事業者が、離脱の可能性が高いユーザーを特定し、リエンゲージメント施策を展開することで、離脱を防ぐ。

賢くAIを利用する時代へ~時流に乗るヒント~

 人間の仕事がAIに奪われていくと言われるようになって久しい。しかし、アイソンの「オーディエンス分析・予想」のように、「誤るとその後の戦略に大きく響く業務」については、むしろAIに任せるのが妥当ではないか。作業効率の向上のみならず、正確性が担保されるとあっては、AIを利用しない手はない。

 そこで浮いた労力を更に企業の発展に使えば、業績も加速度的に上向くだろう。アイソンのように、AIと敵対するのではなくうまく付き合っていくことが、時流に乗るヒントかもしれない。

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