星野リゾート、タイムデザインと提携で備えるインバウンド需要
株式会社タイムデザイン(東京都渋谷区、以下タイムデザイン)は、全国にリゾート施設を展開する星野リゾート(長野県軽井沢町、以下星野リゾート)の「星のや東京」「星野リゾート トマム」の各宿泊施設の公式ウェブサイト内において、渡日のための海外航空券とホテルを組み合わせたダイナミックパッケージの提供を可能とする「インバウンド・ダイナミックパッケージシステム」の提供を開始した。
タイムデザインは株式会社カカクコムの子会社で、宿泊施設や航空会社、メディアにダイナミックパッケージの予約システムの提供を行っている。
また、星野リゾートは『世界の人たちを友人として結んでいく』という経営理念のもと宿泊事業を行う運営会社である。
ダイナミックパッケージとは、宿泊施設と航空券などの移動手段の料金や空室空席情報を組み合わせた旅行商品のことである。
従来、旅行はOTA(オンライントラベルエージェンシー)や旅行会社のウェブサイトで購入することが一般的であるが、タイムデザインでは、ホテル公式ウェブサイト内からも航空券とホテルをセットで購入できるようにしている。ホテル公式ウェブサイトを訪れる利用者の利便性を高め、ホテルのサービス提供力向上、そして流通コストの削減を行うことを目指している。
インバウンド・ダイナミックパッケージは、主に訪日する外国人利用者を対象としている。LCCを含む世界中の航空券を航空会社名・アライアンス・料金・時間・直行乗継便・利用条件などから選び、ホテルと組み合わせて予約・購入することが可能。最初のサービス提供言語は英語と日本語となるが、今後中国語・韓国語など提供言語の拡大を予定している。
「星のや東京」「星野リゾート トマム」はインバウンド・ダイナミックパッケージシステムのサービス提供第1号となり、今後星野リゾート内での利用拡大、さらに日本中の宿泊施設への提供を予定している。
広がる観光業界との連携
高まるインバウンド需要に応えることは、今後のEC業界においても重要な意味を持ってくる。また、ただ応えるだけではなく、航空券とホテルの予約を一括で済ませられる「効率化」という付加価値がついていることも、特筆すべき点だ。2020年の東京オリンピック開催に向け、観光業界との連携は更に強まっていくだろう。