LINEが出前をやる?「LINEデリマ」本日開始!全国14000店のフードをLINEで注文
出前というとどんなイメージだろう?僕らの描く「出前」はもう過去なのかもしれない。LINE株式会社(以下、LINE)は、LINEアプリ上で、手軽に注文できるデリバリーサービス「LINEデリマ」を公開したとさきほど、発表した。正直話してしまうと、LINEはこれに似たサービスをやっていたのは事実である。LINEWOWといって、同じく食べ物などを注文できたが、実は、これはその反省を得て、つくられたものである。その中身とはどんなものか・・・?
「LINEデリマ」は、出前館が提携する全国14,000店舗のフードメニューをLINEアプリ上から手軽に検索、注文できるデリバリーサービスだ。ピザ、寿司、カレー、中華、弁当、など様々なジャンルのメニューを新たなアプリをインストールすることなく、できるというもの。サービス内での「ジャンル検索」「エリア検索」はもちろん、「LINEデリマ」のLINEの公式アカウントでは、食べたいと思ったら、すぐに検索ができる。
LINEデリマの存在は、LINEPayにも影響をもたらす
LINE 代表取締役社長 出澤剛氏は、冒頭に触れたその内容についても正直に触れてこう話した。「以前、我々はLINEWOWというサービスをやって、出前に大きな可能性を見いだしつつも、LINE単独でやるのは適切ではない、と見直しを行い、一旦、閉じたという経緯がありました。そこで、考えたのが、夢の街創造委員会との提携です。LINEも夢の街創造委員会に、資本参加をして、夢の街創造委員会の持つ提携店舗のデリバリーを使えるようにすることで、一気にLINEがユーザーと出前をやっているお店との橋渡しになる」と話した。
しかも、LINEデリマは、注文すると、「LINEポイント」を受け取ることができ、たまったポイントは、出前注文の際に、「1ポイント=1円」として使うことができるとともに、スマホの財布サービス「LINE Pay」やスタンプの購入に使える「LINEコイン」と交換できる。今までの出前の概念を超えて、もっと、LINEPay、スタンプなどを活用できるため、より身近であり、より生活に密着したものになっていきそうだ。
そもそもLINEは今、新たなフェーズを迎えていて、3つのテーマで成長絵図を描いている。一つは、LINEを通じて、すべてのことが繋がる「コネクテッド」。もう一つは、巷で話題になっている動画に関連するコンテンツもLINEがリードしていく。そして、もう一つが「AI」で、昨今、スマートスピーカーが話題となっているが、まさに、先日、LINEはそのスピーカーを発表して、大いに話題を集めた。自らClovaというAIのプラットフォームも持っており、気合が入っているのだ。
LINEの反省に基づく、今回のLINEデリマにかける意気込み
今回の「LINEデリマ」は、そのうちの「コネクテッド」で、あらゆることがLINEを通じてつながる重要な中身となる。出前は、4000億円の市場とも言われ、今までは電話だったものが、インターネット、スマホとなり、LINEを活用することで、これまでになかった市場が掘り起こせるのではないかと、出澤氏も、期待を込めて、このサービスの未来を思っている様子だった
デリバリーデータを掛け合わせることで、AIの活用も可能に!
LINE執行役員藤井氏によれば、「LINEデリマをやるにあたり、出前館オンラインの中で、LINEデリマのテストでやったところ、取扱い高が伸びただけでなく、通常の出前館とは違うユーザー、特に若い女性を中心に新規のお客様も獲得できた」と話しており、まさにそのテストでの実績が、これからのLINEの持つ可能性と、出前の持つ潜在的な可能性を、大いに伸ばすものであるとして、サービス内容に、胸を張った。
例えば、仕事の帰りがけ、電話を注文して、家に着くと、届いて、注文。という具合に、届くまでの時間をより有意義に使えるなど、生活はより便利になる。そこに寄り添う、スマホの進化は、どこまでいって、どれだけ便利になっていくのか。また、夢の街創造委員会は、おそらく、LINEを使って、実際に行われた出前の内容データを有効活用にしたいのだと思われる。当然ながら、そのビッグデータはAIなどに活用され、出前の持つ可能性が最大化されるのだから。当たり前の概念が、また一つ消えていこうとしている。