利用件数100万件突破、印刷事業者向けクラウドサービス「W2Pクラウド」
オンデマンド印刷市場拡大に
株式会社クレオは8月21日、印刷事業者向けクラウドサービス「W2Pクラウド」が2014年6月に利用件数累計100万件を突破したと発表した。
同サービスは、2012年5月にサービス提供を開始したWeb to Printサービスで、プロの制作スタッフの手によらないオンデマンド印刷サービスを実現するために、レビュー/編集・自動組版・完全データ入稿の版下作成機能を提供し、一般利用者向けオンデマンド印刷市場の拡大に貢献している。
商業印刷の品質レベルまで機能拡張したクラウドベースのASPサービスで、名刺・封筒・はがき・伝票・スタンプ類など、幅広い商材に対応し、印刷通販やECサイトなどの既存Webサービスを、APIベースで容易にWeb to Print化できるその機能により、年賀状印刷サービスの他、DM・チラシ・ポスターやグッズの名入れ、さらにコースターや箸袋まで、多数のECサイトや印刷通販の受発注システムに利用されている。
一般顧客の開拓
近年では印刷市場が停滞傾向を示しているが、名刺やチラシ・はがきなど印刷物の受発注を、インターネットを介して行う印刷通販が市場を拡大している。
矢野経済研究所は012年度の印刷通販市場は489億7,200万円、前年度比19.7%増と伸長。2012年度から2018年度までの年平均成長率を11.1%と予測している。
印刷通販ビジネスはインターネットからの検索が容易であることから、価格競争に巻き込まれやすく、これを避けるためには競合サービスと差別化したり、利用者のすそ野を広げたりといった、新たな顧客の開拓が必要となる。
また、一般利用者は「DTPソフトを使える人がいないので、高いクオリティの印刷データ制作が難しい」「デザイン会社や広告代理店を介しての発注は、高コストになりやすい」「オフィスソフトで入稿すると、レイアウト崩れや文字化けなどで印刷結果が思い通りにならない」といった点が新規市場開拓の障害となっていた。
そこで同サービスでは「マウスやタッチパネルで、誰でも簡単にデザインできる編集機能」「写真やイラスト・テキストを見栄えよくレイアウトできる自動組版機能」「完全データ入稿形式で出力可能な版下作成機能 」「短期間で印刷サービスを組み込み可能なAPI」といった機能をサービス提供することで、印刷事業者による一般顧客の開拓や、ECサイトへの印刷機能の追加などビジネス機会の創出に貢献し、サービス提供開始から、約2年で利用件数100万件を突破した。