FutureShop2、連携強化でLINEを活用した顧客との『コネクト』を加速

Eコマースプラットフォーム「FutureShop2」を提供する株式会社フューチャーショップ(以下、フューチャーショップ)と、マーケティングオートメーションシステム「カスタマーリングス」を提供する株式会社プラスアルファ・コンサルティング(以下、プラスアルファ・コンサルティング)は、LINEを活用したCRM機能を拡充するため10月31日より両社のシステムの連携を強化しサービスの提供を開始したことを発表した。

LINE上でのCRMの課題

利用者の増加にともないプラットフォーム上でのマーケティングも盛んなLINEだが、そこでのCRMCustomer Relationship Managemant)の活用も各社が行いLINEビジネスコネクトによるメッセージ配信機能を提供するシステムも増加している。一方で課題もあった。そのひとつが、いままでLINEをCRMの面で活用する場合、自社のLINE公式アカウント(あるいはLINE@アカウントのユーザ)と、自社会員のコネクト率(紐づけされるユーザ数)がなかなか上がらないというものだ。

その原因としては、それぞれのシステムで自社EC会員にアカウント連携をしてもらうといった手間が必要で、ユーザーにそれを促すのは限界があり、配信可能な対象顧客数の増加が難しいということがある。結果としてLINE上での効果的なCRMが行えていない、1to1のCRMを実現できていないという声につながっていた。

両社のシステム連携強化で課題に対応

今回実現したフューチャーショップ社の「FutureShop2」と、プラスアルファ・コンサルティング社の「カスタマーリングス」の連携強化で、その課題が大きく解消されそうだ。LINE@の認定開発パートナーであるFutureShop2がすでに実装しているLINEログイン機能により、FutureShop2を利用中の各店舗はLINEアカウントと自社EC会員のIDがコネクトされた状態でカスタマーリングスと連携できる。

つまりシームレスな運用が可能になったのだ。また、FutureShop2ではアカウント連携時にインセンティブとしてポイント自動付与設定ができるため、連携の心理的なハードルを下げ、さらなる対象顧客数の増加が期待できるとしている。

LINE上での1to1のCRMが効果的に

連携強化で、カスタマーリングス社が得意分野とする顧客情報や、購買実績をいかした顧客セグメントと組み合わせることができ、LINE上での1to1のCRMを効果的に行うことが可能となる。

また、LINEだけにとどまらずメール、郵送DM、SMS、モバイルアプリといった多様で複合的なメッセージチャネルと組み合わせ、顧客との接点の拡大とコミュニケーションの深化が期待できる。そのことでチャネルを統合したCRM環境を構築可能で、自社の価値をより多くの顧客に効果的に届けることができる。

CRMの世界では、スマートフォンの普及にともなうライフスタイルや顧客動向の変化などへ対応する必要性が言われてきた。その中で顧客との接点強化の文脈でもLINEを活用したCRMの効果的な実行は声高に言われてきたが、「顧客IDとLINEのUserIDの紐づけをどう進めるか」など課題もあった。今回はその課題を解決する連携強化といえ、LINEをとりまくCRMの環境に一石を投じることになりそうだ。