LINE MALLが“つながりによる消費”をコンセプトとした新戦略を発表

LINE MALLは、スマホからアプリをダウンロードして利用する。

つながりによる消費の拡大をはかる

LINE株式会社は、8月27日、新サービス発表会「LINE Showcase 2014 Aug.」を六本木アカデミーヒルズタワーホールにて開催し、スマートフォンECサービス「LINE MALL」における今後の新戦略を発表した。
コンセプトは「商品との出会いの最大化=つながりによる消費」。LINE MALLを次のステージへと飛躍させるためのものだ。LINEは、200万ユーザーがいる「強み」を最大限に引き出すことになる。

5つの具体策

LINEが実現へ取り組む方法は、次のようなものだ。

1.LINEの複数の友人間で商品をまとめ買いすることで安価に購入できる「LINE グループ購入」

2.LINEの友人に複数人でギフト商品を送れる「LINE ギフト」

3.新鮮な野菜や魚介類を生産者から直接購入できる「LINE マルシェ」

4.店舗展開するセレクトショップの商品を直接購入できる「LINE セレクト」

5.工場と連携してクリエイターのハンドメイド商品を量産製造できるよう支援する「LINE クリエイターズモール」

「Pull Commerce」から「Push Commerce」へ

従来、パソコン利用をベースとしたECサービスにおいては、購入者は商品名を検索し、類似の商品を比較検討して購入する「Pull Commerce(検索型EC)」が中心だ。
しかし、「Pull Commerce」は、特定の商品や顕在化したニーズに対しては有効ではないため、LINE MALLは従来の「Pull Commerce」ではなく新たなニーズを創出する「Push Commerce(プッシュ型EC)」サービスを考えたのだという。

LINE MALLの新戦略を評価する2つの視点

たしかに人は、友人や家族に勧められてものを買うことはある。また、LINEつながりの人たちと共同でものを安く購入するというのも、「あり」だろう。

ただし、「Push Commerce」については、楽天をはじめ、すでに多くのECショップは、何らかのやり方で取り組んでいる。
したがって、今回のLINE MALLの発表については、厳しく評価すれば「とくに目新しくはない」とも言える。その一方で「ようやくLINEらしさが出てきた」とも言えるだろう。

楽天やアマゾンとは異なる道を行くLINE MALLに期待したい。