DMMが『CASH』を70億円で買収。大手参入で賑わいを見せる中古買取市場
株式会社DMM.com(本社:東京都港区、以下DMM)は、この度、目の前のアイテムを一瞬でキャッシュ(現金)に変えられるアプリ『CASH(キャッシュ)』を運営する株式会社バンク(本社:東京都渋谷区)の全株式を取得し、子会社化したと発表した。なお、買収は2017年10月31日に合意され、買収金額は70億円となった。
『CASH』は、自分が保有するあらゆるアイテムを瞬間的にキャッシュに変えることができるアプリだ。アプリを立ち上げて保有するアイテムをキャッシュに変えるまでに要する時間は数秒。面倒なやりとりも不要で、送付手段も簡単。 誰でも簡単に、いつでも、どこでも、アイテムを瞬間的にキャッシュに変えることが出来るというサービスだ。
『CASH』は2017年6月28日にリリースされ、想定以上の利用によりサービス開始から16時間で一時停止を余儀なくされたニュースは様々な業界に大きなインパクトを与えた。その後改善を重ね、2017年8月24日のサービス再開以降、事業としては順調に推移している。
今後は、DMMグループが有するサービス基盤や人材、資本などを活用することで、バンク社を全面的にサポートし、圧倒的な拡大成長を目指すとしている。次々と新たな市場へ参入するDMMは、CASHのような革新的なサービスを生み出す人材やチームと組むことで、これまでの成長スピードをより一層加速できると考え、買収の合意に至ったという。
一気に加速しそうなCASHというサービス。そして中古買取市場
ヤフオク!やメルカリのような中古CtoCサービスが普及し、「インターネットを使ってモノを売買すること」は非常に敷居が低くなった。しかし、それを遥かに超える利便性をCASHは実現している。
「先にお金を送る」という方法を採用しているため、事業をより大きくスケールしてくためには、多くの資金が必要であることも容易に推察できる。また、集まったアイテムを中古市場に転売する際に、様々な事業チャネルを展開しているDMMの強みも生かされてくるだろう。
先日、ヤフオク!とブックオフが提携し「カウマエニーク」をリリースしたが、そういった買い取り市場は今後もまだ加速していくだろう。今後AIやフィンテック、VR・ARなどとも組み合わせることで可能性は一気に広がりそうな予感はある。
それにしてもCASHの残したインパクトとDMMの決断の速さ、スケールの大きさには驚くばかりだ。今後ますます目が離せないサービスである。