Twitter、“タップで買い物”できる「Buy」ボタン付きツイートを正式発表
フェイスブックを意識したツイッターの進化
米Twitterは9月8日(現地時間)、米国の一部のユーザーを対象に、iOSおよびAndroidの公式アプリで「Buy」ボタンによる「ツイート内購入」のテストを開始したと発表した。
これにより、ユーザーは例えばフォローしているブランドの新製品紹介ツイートに表示される「Buy」ボタンをタップすることで、アプリ内の数ステップでその製品を購入できる、という。
今回の報道の前からも、ツイート内で何かを買うことができるようになるというような話はしばしばあった。おそらくフェイスブックがページや広告上での購入ボタンをテストしているのを受けたものだろう。
今後、フェイスブックのユーザーは、外部のオンライン・ストアにクリックして移動することなく、フェイスブック内で直接商品を購入できるようになっていくと予測されるが、ツイッターの動きはフェイスブックを追撃するものだ。
ツイッターの考えは明快だ。ツイートからの商品購入を簡単に行えるようにすることで、収益を拡大していくことだ。実際、7月には決済を手掛けるベンチャー企業CardSpringの買収を発表している。
現在、ツイッターのテスト段階のパートナーは、Burberryなどのブランド、エミネムなどのアーティスト、(RED)などの非営利慈善団体を含む28の企業や組織が公表されている。パートナーの数は段階的に拡大していく模様だ。
ソーシャルメディア時代の先端を行く販売方法に
「ツイート内購入」の手順は、次のようなものだ。ユーザーがBuyボタンをタップすると、製品の詳細ウィンドウが表示される。サイズや色を決めて「Buy Now」をタップすると支払い方法や配送先情報の入力画面が現れる。それらの情報を入力して送信すると、情報は暗号化されてTwitterのクラウド内に保存され、配送先情報は発売元に送られる。
手間を軽減するために、一度製品またはサービスを購入した相手からであれば、次回から支払い方法と配送先を入力せずに買い物できる。
この方法が実現すれば、ツイッターユーザーはショッピングを手軽に楽しめるようになる。また、ブランドやアーティストはフォロワーに販路を広げていくことができる。
デメリットとしては、ツイッター画面に人によっては「不要」と感じられる表示が出てくるようなものが、「Buy」ボタン以外にも出て来るようなことも考えられるが、ソーシャルメディア時代の強力な販売方法となることは、まず間違いないだろう。