会員権取引所「SPOTSALE」がオープン。店舗とユーザーの関係性は新しいカタチへ

ECのミカタ編集部

 イジゲン株式会社(本社:大分県大分市)はどの店舗でも「会員権」を発行でき、ユーザー同士で会員券の売買もできる取引「SPOTSALE(スポットセール)」のサービスを正式に開始した。

 LIFE&TECHNOLOGYをテーマに2013年よりサービス開発を行ってきたイジゲン。評価経済やブロックチェーンなどの社会変革や先端技術に着目し、店舗や個人事業主が資金調達と顧客を同時に獲得することができるスポットセールを開発した。

 スポットセールはお店の「会員権」の発行所であり取引所。どの店舗でも会員権を発行でき、会員は優待を受けることが出来る。会員権はスポットセール内で売買も可能となる。

 店舗は会員券を購入してまで応援してくれる優良顧客との接点を維持することができ、株式上場やフランチャイズなどチェーン展開までのタイミングではないが、サービスや設備拡張のために資金調達はしたいというニーズを叶えることができる。会員券購入者は単なる割引やサービスのみならず、店舗からの継続的な情報や所有感を得られる。株式投資などを行わない消費者でも簡単に事業への貢献や売買益を得られる可能性が生まれる。

スポットセールの機能とこれからの展望

 スポットセールは、現時点で以下3機能の提供となる。
1)店舗が会員券の発行を行い、期間限定で公募販売をする。
2)公募販売終了後、一般公開された会員券はユーザー同士で売買ができる。
3)会員券を所有するユーザーは発行店舗でさまざまな優待を受けることができる。

 現時点(3/13)で登録ユーザー数は約3,000人、2018年3月までに会員券の発行を希望する店舗数は約70店舗(審査中含む)だという。現時点での総調達金額は約1.4億円を予定している。今後は、地域や特定の分野に貢献したユーザーによる会員券推薦機能や、評価の高い店舗の段階的な追加公募、日本以外へのサービスも展開予定だ。

まずは楽しむ気持ちを持って新たな仕組みを取り入れてみる

 VALUやクラウドファンディングにも似たサービスだが、店舗専用となるところが実に興味深い。それでいて株よりも敷居がグッと低い。ただの割引サービスではなく、その後の会員権の売買などを上手に利用することでかなりお得に利用することもできるだろう。

 こういったサービスの肝は流動性にある。店舗側もしっかりと会員権購入者にメリットを感じられるような優待を設定していく必要がある。店舗もユーザーもこうした新しい取り組みを楽しんで利用していけたら、新しい資金調達の形、新しい割引利用の形となり得るのではないだろうか。


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事