サンスターのFacebookを商品レビュー化させCPAを43.5%改善させたアライドアーキテクツの手法

ECのミカタ編集部

サンスター(本社:大阪府高槻市)の自社通販サイト「サンスターオンラインショップ」では、新規顧客の獲得1件あたりにかかる費用(CPA)が一定期間で43.5%改善したという。
同通販サイトでは、アライドアーキテクツ株式会社(本社:東京都渋谷区)が抱えるSNS広告専門チーム「AD Business Unit(ADU)」にSNS広告運用を依頼している。今回、成果を上げた取り組みについて公表された。

オーラルケア製品や健康食品、スキンケア製品などを展開するサンスターは、自社通販サイト「サンスターオンラインショップ」を運営している。2010年ごろからオンラインショップでの新規顧客の獲得施策としてディスプレイ広告やSNS広告などのWeb広告を開始したが、特にSNS広告での獲得件数が低迷していることに課題を抱えていた。

従来は、ディスプレイ広告で効果が出ていた商品スペックやキャンペーン割引などのクリエイティブをSNSにも活用。しかし、「同じクリエイティブでもSNS上ではユーザーに好まれにくいのではないか」「もっと違うクリエイティブが必要なのではないか」と感じるようになったという。

媒体ごとに適したクリエイティブでの広告運用をするため、各媒体に対して理解度が高い広告代理店の選定を開始。2016年10月、SNSに精通したアライドアーキテクツのSNS広告専門チーム「AD Business Unit(ADU)」にSNS広告の運用を依頼した。クリエイティブ制作を含む広告施策の再設計を行い新たにSNS広告の出稿を開始している。

新規顧客の獲得を目的とするWeb広告では、通常新規顧客をターゲットに配信する。今回実施したFacebook広告ではあえて既存顧客も含めた広めのターゲットに対して広告を配信。

そのことで。既存顧客の生の声がFacebook広告のコメント欄に集まる工夫を施したという。これはFacebookの特性を活かした新しい広告手法としてアライドアーキテクツが推奨している手法のひとつだ。

例えばディスプレイ広告では、広告の要素は「(1)クリエイティブ」「(2)テキスト」の2種類に企業の伝えたいメッセージを込めるが、Facebook広告では(1)(2)に加え「(3)ユーザーのコメント」も広告要素のひとつとして考えることができる。

意図的に良いコメントをしてもらうのではなく、良いコメントも悪いコメントも含めて既存顧客の「生の声」として他のユーザーに知ってもらう。そのことが、ECサイトの商品レビュー機能と同様の効果をもたらすと考えているのだ。

このようにユーザーに合ったクリエイティブを配信することで、「商品レビュー付きのSNS広告」ができ、CPA43.5%の改善につながったという。

Facebookでは、一般的にユーザーが広告にアクション(いいね、コメント、シェア)をすると、アクションしたユーザーの友達にも広告をリーチさせることができ、かつその分の広告料金はかからないため、広告料金以上のリーチを獲得することも可能になる。

アライドアーキテクツでは、このFacebook広告ならではの特性を活かした、コメントが集まった広告には「生活者から共感されやすい」という価値があると判断し、「人から人へ情報伝達」できるこの手法はFacebook上で有効だとしている。

プロの知見やノウハウを借り、SNSを活用した双方向のコミュニケーションを実現するべき

 SNSを活用した双方向のコミュニケーションは企業にとって大きなアドバンテージとなる。これまでのディスプレイ広告は幅広いターゲットに対して企業から一方向の情報発信をするものとなっており、同じクリエイティブをSNS広告で活用してもターゲットから反応がない状態が多くなる。

 分かっていながらもSNS活用が上手くいっていない企業は多い。どうすれば双方向での流れを起こせるのか、ユーザーに反応してもらえるのか、ここはプロの知見やノウハウを借りて瞬間最大風速を高めるほうが効率が良いかも知れない。アライドアーキテクツの「商品レビュー化させるSNS広告」でCPAの改善やCVRの向上を狙うというやり方は手堅い手法だと言えるのではないだろうか。

ECノウハウ


記者プロフィール

ECのミカタ編集部

ECのミカタ編集部。
素敵なJ-POP流れるオフィスにタイピング音をひたすら響かせる。
日々、EC業界に貢献すべく勉強と努力を惜しまないアツいライターや記者が集う場所。

ECのミカタ編集部 の執筆記事