NTTレゾナントの記者会見で気付かされた「企業のブランディングとAIとの親和性」

石郷“145”マナブ(編集長)

 AIは我々の生活をより便利に、そして使うほどに自然に気持ちへ入り込んでくる。NTTレゾナント株式会社(以下、NTTレゾナント)の「メディアカンファレンス」に伺った際の感想だ。

 もともとgooは検索の強みをAIの技術へと生かし、「教えてgoo!」などの恋愛相談サービスを開始した。その後、テレビ番組「過保護のカホコ」を活用したある特定のキャラクター性を持ったサービスへと進化し、gooの旅行で対話を通じてお勧めを提案する気分に寄り添ったAIを提供した。そして、今回のステップ4を迎える。

AIによるおもてなしで自分だけのアプローチが始まる

 ステップ4は一言で言うなら、AIによるおもてなしだ。「goo!」にはニュースアプリがあり、「高める」をテーマに、今までは画一的なカテゴリーからしか情報提供できなかったのが、行動履歴からAIが判断して、フィットしたカテゴリーを生成していく。また、ひいきの野球チームなどであれば、そのチームに絞り込んだうえで、選手のツイッターなどを表示するなど、数あるニュースソースの中から、適した情報を提供するようになる。様々なページに行かなくても、済むと言うわけだ。リアルなお出かけの場面でもAIは活用され、たとえば、活動場所などをもとに、出かけるきっかけとなる情報を提供するようになるとか。

 さらに、タイミングにもこだわり、野球の試合情報で言えば、お客様に全員に一律配信していたのが、お客様一人一人にあわせて、プッシュ通知するようになる。つまり、実況を好む人もいれば、結果のみを欲しがる人もいて、そこもふさわしいタイミングで通知するこの要素がしっかり機能するのだ。

企業との向き合い方と拡散とニュース性は時代とともに変化

 さらに、その人自身の趣味嗜好、情報感度を浮かび上がらせて、「インフォグラフ」と呼ばれるこれらの情報を可視化していき、一人一人の情報グラフを出せるアプリページを用意して、改めて自分を知るきっかけを作る。思うに、いまや一億総レビューといえるくらい、一人一人が当たり前に発信して行く時代の中で、自分が何に強く興味があるのかを浮かび上がらせることはプラスに働くと言っていいだろう。

 さらに、NTTレゾナントはもう少し先を見据えていて、AIを使ってこれらを各企業の持つコンテンツの価値を、最大化していくパッケージのサービスを提供して行くのだ。それが、goo AIクロスデザインだ。まさに、先ほど、挙げた日本テレビのドラマ「過保護のカホコ」と連動したキャラクター「AIカホコ」はまさにそうだ。

 日本テレビとフォアキャストコミュニケーションズの企画とデータを組み合わせて、そこでgooの持つAIを最大化させて、「過保護のカホコ」のドラマの価値を最大化させて行くと言うわけで、具体的には、LINEで「AIカホコ」はLINEユーザーとコミュニケーションをすることができ、これがドラマへの親近感を高める。また、NTTレゾナントは最初お客様の共感を集める恋愛相談だからこそ、人格を持たせたキャラクターでgoo AIを使うことは極めて親和性が高く、実際に、LINE友達数は42万人、会話数は8500万回にも及び、これがメディアで取り上げられる契機となったのだ。

自分は商品をとうして、どんなコミュニティをお客様と築けているか

 AIを活用することが、そのコンテンツが持つポテンシャルを最大化し、そして、そのコンテンツ自体の人気を高めた格好だ。いまや時代は、マスメディアというよりは、PR性を持った拡散力にこそ、重きをおく時代だからこそ、こういう取り組みが奏功する場合が多い。

 マスから個の時代へと移り、企業の露出、ブランディングのあり方が変わってきた。ECサイトにおいても一つの店舗が持つコミュニティをいかに強くするかで、自分たちの価値を高めることができると思うのだ。今一度、お客様とどんな関係性でどんな風にしてコミュニケーションをとり、ファンにできているだろうか。時代の移り変わりを感じるこのニュースで何かを感じてもらえたら幸いだ。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ(編集長)

ECのミカタ 編集長。キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

石郷“145”マナブ(編集長) の執筆記事