PARCOに最新接客ロボットがお目見え。Amazon Echoと連携するほか棚卸も支援

ECのミカタ編集部

株式会社パルコ(本部:東京都渋谷区 以下「パルコ」)は地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター(以下「都産技研」)の事業を通し、都産技研、日本ユニシス株式会社と08 ワークス株式会社と共同で開発した、自走ロボットを、名古屋PARCO に設置し、実証実験を行うことを明らかにした。

Amazon Echoとも連携

EC、アプリ、オムチャネルなど、ITとネット分野でもカルチャーを牽引してきたパルコが、ロボットでも新たな展開を見せるようだ。

パルコは、都産技研による「平成28 年度 公募型共同研究開発事業」を通して、都産技研、日本ユニシス株式会社と08 ワークス株式会社と共同で開発した、商業施設・小売店等での業務に特化した自走ロボット『Siriusbot(シリウスボット、以下「Siriusbot」)』を、2018 年5 月17 日(木)より名古屋PARCO に設置し、実証実験として実際に来店客へ館内のご案内、テナント従業員向けに棚卸の業務補助のサービスを提供することを明らかにした。

さらに同期間中、Amazon のスマートスピーカー「Amazon Echo(アマゾンエコー)」を名古屋PARCO に設置し、ショップに関する情報を音声で検索するサービスを提供するとともに、Siriusbotによるアシストが必要な来店客に対しては、Amazon Echo の頭脳である『Amazon Alexa(以下「Alexa」)』に話しかけることで同じフロアの別の場所にいるSiriusbotを呼び出すサービスを実施する。

接客だけではなく棚卸もロボットが行う

接客だけではなく棚卸もロボットが行う

Siriusbotがバイリンガル(日本語・英語)で来店客の問合せをヒアリングし、探しているショップや施設情報を、音声と画面を使って案内する。 また、来店客の目的のショップまで、Siriusbotが一緒に走行して案内をする予定だ。

また、Siriusbotによるテナントの棚卸業務では、走行機能を活用して、Siriusbotがショップ内を巡回し電子タグを読み取ることにより、店内商品の在庫数の集計・棚卸を実行し、売場スタッフの業務サポートの実証実験を行う。

さらに音声によるSiriusbotの呼び出しでは、来店客は、Amazon Echoの頭脳であるAlexaに話しかけることにより、名古屋PARCO のショップに関する情報などを音声で検索することが可能となる。

加えて、Siriusbotによるアシストが必要な来店客に対しては、Alexa 対応端末であるAmazon Echo に話しかけることでSiriusbotを呼び出すサービスを提供し、Siriusbotが来店客の目的のショップまで走行して案内する(Amazon Echo 体験コーナーは上記期間終了後も、名古屋PARCO に設置し、音声案内サービスは継続する予定)。

【実証実験概要】

◆導入場所:
名古屋PARCO(愛知県名古屋市中区栄3丁目29-1) 7 階 レストランフロア

◆実施期間:
2018 年5 月17 日(木)~28 日(月)
※棚卸機能の実証実験は5 月15 日(火)閉店後に実施(名古屋PARCO 西館2 階 SHIPSで実施予定)

パルコらしい新しい価値の創出となるか

パルコらしい新しい価値の創出となるか

PARCO劇場、CLUB QUATTRO、TOKYO FM渋谷スペイン坂スタジオなどを手がけファッションのプラットフォームとしてだけでなく、広くカルチャーをリードしてきた同社。グループの枠にもとらわれず、斬新かつ自由な視点で発信し続け、多くの人々の心を掴んできた。

そのスピリットは、アプリやIT、オムニチャネルといったフィールドでも遺憾なく発揮され、ECという枠に留まらず、新しい価値をその時々で提示してきた。今回、さらにロボットの分野でも展開がなされることになる。

都産技研の事業を活用し、名だたる企業と共同で行われる今回の実証実験は、単純な広告塔やアイコンとして接客ロボットを投入するのとは違い、棚卸業務の支援まで行う点からみても極めて実践的かつ野心的な挑戦と言えるだろう。

それはAmazon Echoとの連携にも象徴される。進化するテクノロジーを通して、実際の店舗で接客とスタッフの業務に、最新技術を浸透させていくその試みは、ここでもIoTという枠を超えて、パルコだからできる新たな価値とスキームの創出となるのかもしれない。今後の実証実験を通した次の展開にもぜひ注目したい。


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