Yahoo! がバーコード決済サービスの提供開始。小規模店も導入しやすい『読み取り支払い』も提供予定
ヤフー株式会社(以下「Yahoo! JAPAN」)は、Yahoo! JAPANアプリにおいて、バーコード(1次元バーコード、QRコード)を表示し、店舗の端末やレジに提示することで決済できる消費者提示型のバーコード決済サービス『コード支払い』の提供を開始した。
「Yahoo!ウォレット」の新機能
ついにYahoo! JAPAN公式がバーコード決済サービスを世に送り出した。さらに今秋には、店舗側の提示するQRコードをユーザーが「Yahoo! JAPAN」アプリで読み取って決済する店舗提示型のQRコード決済サービス『読み取り支払い』の提供も予定しているという。
消費者提示型の「コード支払い」は、口座数が4,000万2018年4月30日時点の口座数を超える決済サービス「Yahoo!ウォレット」の新機能で、「Yahoo! JAPAN」アプリから利用できる。また、全国の家電量販店、ドラッグストア、飲食店チェーンなどで順次利用可能になる予定だ。
クレジットカードとコンビニチャージに対応
支払い方法は、あらかじめ登録済したクレジットカードによる支払いと、コンビニエンスストアや銀行口座などからチャージした「Yahoo!マネー」(電子マネー)による支払いの2種類から選択可能だ。
ユーザーは“ヤフーのマーク”がある店舗で、「ヤフーで払います」と伝えて「Yahoo! JAPAN」アプリにユーザー専用のバーコードを“提示する(みせる)”ことで決済する。また、支払い金額に応じて200円(税込)につき1ポイントのTポイントも付与される(一度の決済で税込み200円以上の支払いが対象)。
特許技術の『読み取り支払い』も提供予定
今後は、店舗側が提示したQRコードをユーザーが「Yahoo! JAPAN」アプリで読み取って決済する、店舗提示型の『読み取り支払い』の提供を、2018年秋に提供を開始する予定だという。
このサービスでは、Yahoo! JAPANが保有する特許技術を用いて、ユーザーが任意の金額を入力して決済できる仕組みを採用し、どのような商品・サービスの購入にも店舗ごとに一つのQRコードで対応できるようになるそうだ。これにより、加盟店は特別な設備投資を必要とせず、QRコードを店頭に掲示するだけで簡単に導入できるため、小規模な店舗でも導入がしやすいと言える。
バーコード決済の潮流を作るか?
バーコード決済は、さまざまな事業体から関連する技術や具体的なサービスが提示されている所だ。ECとの関連では、オムニ化を推進する上でも、決済手段の簡素化という意味でも、さらにインバウンド顧客の決済といった面でも大いに注目される分野だ。
今回、ネットショッピングモールを含む巨大プラットフォームであるYahoo! JAPANが、バーコード決済システムを導入したことは、大きな意義があるだろう。特に今秋に提供が予定されている『読み取り支払い』は、比較的小規模な店舗でも導入が可能とみられ、バーコード決済を社会に広げることへも寄与しそうだ。また、独自技術である点も含め、バーコード決済のひとつの流れを形成することも考えられる。エコシステムたる電子マネーの勢力図の今後を含め、さらなる展開から目が離せない。