通販はカタログからネットに移行 通販利用者構造調査2014
2010年と比較すると ネット利用者が大幅増加
株式会社日本能率協会総合研究所(JMAR)より『通販利用者構造調査2014』(R1:総合調査)
の結果が発表された。これは、通信販売、宅配サービス等のダイレクトマーケティング市場に
ついて、通販チャネルの使い分け構造を明らかにするため、全国で20〜79歳の男女を対象に
調査したもの。同社の「モニターリサーチ・システム」を利用したFAX調査となっており、
2014年6月19〜24日までで集計した2,553サンプルを元に作成されているものだ。
通販チャネルの主流は「ネット通販」、特に女性30〜50代での増加が目立ち「ネットスーパー」
の利用もあり「カタログ通販」から「ネット通販」にシフトしている。男女とも70代は「新聞・雑誌通販」「テレビ通販」での購入が少なくなく「生協」のユーザーは40代〜70代に多かった。
2010年の調査結果と比較すると、2014年に通販を利用し年一回以上購入した20〜60代の
人は「ネット通販」で70%となり2010年より13ポイントの増加を見せた。「カタログ通販」
「新聞・雑誌通販」「生協」は大きな増減がなく「ネットスーパー」は微増している。
女性30〜50代は カタログからネットにシフト
ネットとカタログの利用頻度の比較では、調査対象全体で年一回以上購入した人が「カタログ
通販」は65%、「カタログ通販」では52%とネット利用が多く、性年代別にみると「ネット通販」利用者は男性で20代、40代、女性の20〜50代が7割を超えている。「カタログ通販」は女性
40〜70代が7割、特に60〜70代はネットを上回っている。
2010年と比較すると、女性40代の「ネット通販」利用率は28ポイントと最も増加しており、
主流であった「カタログ通販」はネットに入れ替わる形となった。男女ともに70代の4割は「新聞・雑誌広告」、3割は「テレビ通販」の利用が目立ち2010年と比較してもあまり増減がない
のが特徴である。
ネット通販では 購入商品も多様に
「カタログ通販」では衣料品が52%やサプリメントや化粧品が2割程度となるが、「ネット通販」では趣味・娯楽用品が42%、衣料品が36%、家電・AV、PC周辺機器、アクセサリー、その他食品が2割台と多岐にわたり、「ネット通販」の多様性が伺える。
今回の調査を見て「ネット通販」が主流になってきていることは間違いない。これはカタログ
世代が消費から離れる年齢に、元々ネット通販世代が消費活動の若い層まで上がってきたと
言える。今後、ネットでもカタログでもない新たなサービスが登場するのか、またカタログが
主流となる時代が来るのか、常に消費者の都合にあった便利なサービスが選ばれていくことに
なるだろう。