『Yahoo!検索大賞2018』中間発表(今年上期の急上昇検索ワード)が公表される
Yahoo!JAPAN(以下、ヤフー)は、「Yahoo!検索大賞2018」として、2018年上半期に検索数が急上昇した各部門の上位3つについて中間発表を行った(集計期間:2018年1月1日~6月30日)。なお最終結果の発表は2018年12月5日となる予定だ。以下、中間発表の中から、主だったランキングについて見て行く。
飲料部門
飲料部門は、「ストロベリーベリーマッチフラペチーノ」「本麒麟」「-196℃ストロングゼロ」がランクインした。「ストロベリーベリーマッチフラペチーノ」の急上昇理由は、ヤフーによれば、「イチゴ過ぎる、イチゴ感」を楽しめるフラペチーノとして、スターバックスより販売されると、売り切れ店舗が続出するほどの人気メニューになり、代官山にオープンした期間限定のビニールハウス店も話題になった点を挙げている。
「本麒麟」については、“第三のビール”の新商品としてキリンから3月に発売されて以来、供給が追いつかず、出荷制限されるほどの人気商品になり、井上真央さんやX JAPANのYOSHIKIさんなど、著名人を起用したCMも注目さたとしている。
「-196℃ストロングゼロ」については、2009年にサントリーから発売されて以来、“ストロング系”缶酎ハイの代表格として人気の飲料となり、Twitter上の「#ストロングゼロ文学」や、商品を使用したオリジナルのレシピなど、最近はSNS上でも盛り上がっているとしている。
お取り寄せ部門
お取り寄せ部門では、「赤いサイロ」「ねこぶだし」「ルタオチーズケーキ」がランクインした。ヤフーによれば「赤いサイロ」の急上昇理由は、しっとりとした食感が特徴の、北海道北見市の名物チーズケーキで、平昌五輪に出場した女子カーリングの日本代表チームが試合の合間に食べていたことで話題になり、注文が殺到したとしている。
「ねこぶだし」については、北海道日高産の根昆布を使ったダシで、テレビショッピング「とれたて!美味いもの市」において梅沢富美男さんが紹介したことで検索数が増えたと分析。ダシを使った卵焼きなどのレシピも一緒に調べられているとしている。
「ルタオチーズケーキ」については、北海道小樽市に本店がある洋菓子店ルタオの、口どけのよさとミルク感に注目が集まる「ドゥーブルフロマージュ」で、お取り寄せ後の解凍方法や再現レシピなども、引き続き調べられていると分析している。
家電部門
家電部門では、「iPhone 8」「iPhone X」「プルーム・テック」がランクインした。ヤフーによれば、「iPhone 8」の急上昇理由として、iPhone 7でも人気だった「(PRODUCT) RED Special Edition」が、よりビビッドで深みのあるレッドカラーになって登場し、注目を集め、4月の発売時には、入手目的での検索数が急上昇したと分析している。
「iPhone X」については、Face ID対応、ワイヤレス充電対応など話題の新機能を多数搭載した、iPhone発売10周年の記念モデルで、2017年11月の発売以来、機能や使い方について調べられているとしている。
「プルーム・テック」については、日本たばこ産業(JT)が販売する、火を使わない新方式タバコで、人気による入手困難な状況が続いたが、全国発売、さらにコンビニで販売されることがニュースになると、店舗情報などが多く調べられたとしている。
クルマ部門
クルマ部門では、「クラウン」「クロスビー」「ジムニー」がランクインした。ヤフーによれば、「クラウン」の急上昇理由として、日本を代表する、トヨタの高級セダンが、6月にフルモデルチェンジし、「ロイヤルサルーン」「アスリート」「マジェスタ」シリーズの廃止や、搭載された革新的な安全装備なども話題になったと分析している。
「クロスビー」については、昨年12月にスズキから発売された、ワゴンとSUVを融合させた新ジャンルの“小型クロスオーバーワゴン”で、こだわりのデザインや、幅広いユーザーのライフスタイルに適応するスペックが注目されたとしている。
「ジムニー」については、軽4輪駆動で本格的なオフロードを走れるモデルとして人気が高く、熱狂的なファンも多いスズキのジムニーが20年ぶり、4代目となるフルモデルチェンジを発表。ワイド版の「ジムニーシエラ」も同時に発表され注目を集めたとしている。
コスメ部門
コスメ部門では、「opera オペラ リップ ティント」「the saem コンシーラー」「ソフィーナ プリマヴィスタ 化粧下地」がランクインした。ヤフーによれば、「opera オペラ リップ ティント」の急上昇理由として、鮮やかで透ける発色と使い心地、色持ちの良さが人気で、“花嫁リップ”と呼ばれる人気カラー「05:コーラルピンク」が代名詞。6月にはラメ入りの限定カラー「コズミックピンク」「グリマーレッド」が発売され、話題になったと分析している。
「the saem コンシーラー」については、韓国のコスメブランド「the SAEM」のコンシーラーで、しっかりしたカバー力が魅力で有名YouTuberが動画で紹介したのをきっかけに話題になり、検索数も急上昇。購入店舗や口コミが調べられているとしている。
「ソフィーナ プリマヴィスタ 化粧下地」については、花王のベースメイクブランド「ソフィーナ プリマヴィスタ」の化粧下地で、化粧崩れしにくいと根強い人気を誇り、4月には超オイリー肌用の通称 “ブラックプリマ” をWebのみで数量限定販売(※現在は完売)したとしている。
食品部門
食品部門では、「銀座あけぼの チーズおかき」「乃が美の『生』食パン」「ユーチューバーチップス」がランクインした。ヤフーによれば、「銀座あけぼの チーズおかき」の急上昇理由として、今年1月1日に放送されたテレビ番組「芸能人格付けチェック」内で、X JAPANのYOSHIKIさんが食べ続けていたおかきで、その銘柄が何であるかがネット上で大きな話題となり、注文が殺到したと分析している。
「乃が美の『生』食パン」については、素材や焼き方にこだわって作られた、焼かなくてもおいしく食べられる「生」食パンとして各種メディアで取り上げられ、店舗情報や食べ方なども調べられているとしている。
「ユーチューバーチップス」については、HIKAKINさん、はじめしゃちょーさんら人気YouTuberが所属するUUUMが発売した、オリジナルカード付きのポテトチップスで、発売直後から売り切れ店が続出し、買える店舗を求めるファンによって検索数が急上昇したとしている。
モデル部門
モデル部門では、「Koki,」「中村アン」「森星」がランクインした。「Koki,」の急上昇理由として、5月発売のファッション誌「ELLE JAPON」の表紙でモデルデビューし、木村拓哉さんと工藤静香さんの次女であることでも話題になり、デビューと同時に開設したインスタグラムは、更新ごとに注目を集めていると分析している。
「中村アン」については、インスタグラムは200万人以上のフォロワーを抱えるなど、女性から絶大な支持を集めており、6月にはテレビ番組「情熱大陸」にも登場。また、ドラマ「ラブリラン」では初の主演を果たし、女優としても活躍しているとしている。
「森星」については、6月に発売した初の写真集「HIKARI MORI」ではセミヌードを披露して大きな反響を呼び、また、インスタグラムに投稿したショートカット姿や、日焼け止め「アネッサ」のCMなども話題になったとしている。
映画部門
映画部門では、「グレイテスト・ショーマン」「万引き家族」「リメンバー・ミー」がランクインした。ヤフーによれば、「グレイテスト・ショーマン」の急上昇理由として、19世紀のアメリカに実在した興行師P・T・バーナムの半生を描いたミュージカル映画で、口コミなどで評判が広がり、劇中歌に関する検索数が上昇。一部の劇場では応援上映も実施されるほどの盛り上がりをみせたと分析している。
「万引き家族」については、第71回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した是枝裕和監督作品で、東京の下町を舞台に、万引きで生計を立てる貧しい一家を主役にした胸を打つ物語は、世界中の映画ファンの心をつかんだとしている。
「リメンバー・ミー」については、メキシコの“死者の日”をテーマにしたピクサー製作のアニメーション映画で、ファミリー層から10代の若者まで幅広い年代に支持された本作は、今年度アカデミー賞の長編アニメーション映画賞と主題歌賞を受賞して話題になったとしている。
2018年末の本発表にも注目
今回の中間発表では、この他にも、アスリート部門や俳優部門、女優部門、アイドル部門、お笑い芸人部門など、多彩な部門での急上昇ワードが紹介されている。どれも2018年上期の“今”を表すワードであることは間違い無いだろう。
特にアイテム関連では、EC事業を考える上でも、その時々の消費動向や、どのように拡散したのかが、うかがい知れる貴重な情報ともなるだろう。2018年末の本発表がはたしてどうなるか、ぜひその結果にも注目したい。