寺田倉庫、シェアリング特化の物流「minikura+」開始/企業に新たな価値と挑戦の機会を

石郷“145”マナブ(編集長)

 ユニークな仕掛けをまた、寺田倉庫(東京都品川区代表取締役:中野善壽)がやってくれた。同社は物流サービス「MINIKURA(ミニクラ)」を提供しているが、派生した新しいサービス「minikura+」を先ほど、リリースした。一言で言うと「シェアリング特化型の物流プラットフォーム」である。

 そもそも「MINIKURA(ミニクラ)」とは何だったのか?と言えば、寺田倉庫の強みを生かしたサービス。もともと書類などの管理などでノウハウがあった同社は書類のような一個一個異なる内容のものの保管を管理できる訳で、これが例えば、一品一品異なる商品を丁寧に管理保管できる「MINIKURA(ミニクラ)」へと繋がる。

 「MINIKURA(ミニクラ)」は誰もが箱単位で倉庫を持てると言うもの。少量単位で、しかも預けたものがどういう状況で保管できているかが普通の人も把握しながらできてしまうのは、この書類の一枚一枚丁寧に内容を把握しながら保管してきた知見があってこそ、実現できたわけだ。

個人から企業へMINIKURAの可能性が広がる

 「minikura+」はそこから派生して、個人ではなく企業にもこれを解放し、個品管理から入出庫、保管といった必要な機能をスムーズに導入することができるようにするというわけだ。「MINIKURA」では、更に、ファッションレンタルサービスの「airCloset」や「AOKI」の「suitsbox」など数々の新規サービス立ち上げに携わることで培ってきたノウハウも活きている。

 だからこそ、こうしたレンタルサービス、EC、CtoCなどあらゆる事業を主に物流面からサポートするプラットフォームを構築できたというわけだ。同プラットフォームを採用することで、スモールビジネスから大企業の新規事業まで規模を問わず、個品管理から入出庫、保管といった必要な機能をスムーズに導入することができるのである。

 例えば、最近では、小売の多様化とテクノロジーの進化を受けて、アパレル企業が自分のブランドでレンタルする動きなどが見られる。そこで、この「minikura+」のプラットフォームを使えば、そうした動きも比較的低コストで実現できるわけである。

寺田倉庫の挑戦が多くの企業の挑戦を後押しする

 これをやる意味について、寺田倉庫の話を聞くに、実際のところ、これまでレンタルをやろうとしてもできない企業があったと言う。なぜなら、それを事業としてやるにはコストがかかるし、それ故トライアルが必要であるが、それもある程度、ノウハウがなければできない。

 そこで、取り組めなかった企業においては、これを使ってまずトライアルで挑戦し、うまくいけば、その後の本運用もできるようになる。つまり、商売の幅が広がるというわけであるから、そこに可能性は感じる。

 またCtoCの市場が拡大しており、企業が自分達のブランドをアピールする材料として、レンタルなどを使うことも考えられそうだし、企業にとってはこれまで開拓できなかったお客様をこれによって引き込むことができそうだ。企業が新しい一歩を踏み出すために後押しするサービスだと思えるし、寺田倉庫の挑戦に僕は期待したい。


記者プロフィール

石郷“145”マナブ(編集長)

ECのミカタ 編集長。キャラクター業界の業界紙の元記者でSweetモデル矢野未希子さんのジュエリーを企画したり、少々変わった経歴。企画や営業を経験した後、ECのミカタで自分の原点である記者へ。トマトが苦手。カラオケオーディションで一次通過した事は数少ない小さな自慢。

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