QRコード決済の利用者は約1割?【トーマツ調べ】

ECのミカタ編集部

有限責任監査法人トーマツが、「QRコード決済・モバイル決済の利用実態と今後の利用意向に関する調査 2018年」についての結果を発表しました。10代~50代のスマートフォン保有者で、かつスマートフォンアプリの利用経験者2,000名を対象としています。

浸透にはまだまだ?QRコード・モバイル決済は全体の1割

浸透にはまだまだ?QRコード・モバイル決済は全体の1割

QRコード決済を利用したことがあるか、という質問に対し、全体の9.1%が利用したことがある、と回答。世代別には20~40代で1割超、10代・50代で1割未満という結果になった。また、モバイル決済では30代と40代で2割を超えている。利用頻度にかんしては「月に最低一回以上」利用する人が利用者の半数を超えている。QRコード・モバイル決済を利用する人は、便利に感じているようである。

また、利用している割合は全体の1割ではあるが、「知っているけれど利用したことがない」と答えたのは、QRコード決済は30.9%%、モバイル決済は57.7%と、モバイル決済に関して決して認知度が低いわけではないようだ。

QRコード決済の魅力は「スマホだけでできる」

QRコード決済の魅力は「スマホだけでできる」

まだ認知も利用率も低いQRコード決済については、利用者にその魅力の要因を聞いてみた。最も多かったのは「スマホだけで決済できる」という手軽さ。他には「ポイントがたまる」「現金を下ろす手間が省ける」といったお得感。利便性の高さがあげられ、中には「読み取るのが楽しい」という少し変わった意見も。

クラスター分析で判明!キャッシュレスはすべての世代の願望

上記の内容を踏まえ、年齢層ではなく意識的な集団に分類するクラスター分析を実施。「コンサバ消費派」「こだわり消費派」「消費無関心派」「クレバー消費派」「トレンド追求派」の5つのクラスターに分類した。それぞれの特徴は以下の通り。

コンサバ消費派:堅実でコスト意識が高い
こだわり消費派:自分の感性を大切にし、こだわりのものやコトを選ぶ
消費無関心派:消費に関しては必要なときだけ
クレバー消費派:ポイントなどを駆使するやりくり上手
トレンド追求派:最先端のことに関心を持つ

キャッシュレスに対して好意的に感じているのは主にクレバー消費派とトレンド追求派。特に実際の利用者が最も多かったのはトレンド追求派で、この層は年齢層による偏りが少ないことが分かった。

生体認証によるキャッシュレスに対する意識についても、全体では約半数が「知っている」「使ってみたい」と興味を持っていることが判明。今後はクレバー消費派とトレンド追求派にどのようにアプローチしていくかが注目される。

「知っている」だけで終わらないために

調査の結果、多くの人がQRコード決済・モバイル決済といったキャッシュレス社会に魅力を感じていると同時に、実際に利用するには抵抗がある、という現状が浮き彫りになった。この差をどのようにして埋めていくのかが、今後の鍵となるだろう。

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