中国最大級の連休「国慶節」から浮き彫りになる最新消費動向【トレンドExpress調べ】

ECのミカタ編集部

株式会社ホットリンクグループである株式会社トレンドExpress(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:濵野智成 以下、トレンドExpress)が運営する、中国マーケティング情報メディア『中国トレンドExpress』では、2018年10月1日から始まる中国の「国慶節」における消費者ニーズを把握するため、2018年7月21日(土)から8月20日(月)までの1ヶ月間に中国SNS「新浪微博(Weibo)」に投稿されたクチコミに関する調査を実施し、その内容を公表した。

中国最大級の観光商戦「国慶節」

トレンドExpress社によれば、国慶節とは、いわゆる中国の建国記念の日。1949年10月1日に建国の父であり、初代国家主席である毛沢東が、北京天安門の楼上で建国の宣言を発した日となる。もともとは10月1日から3日のみが休日になっていたが、1999年に建国50周年を記念して「長期休暇」が制定され、2000年国慶節より施行となったそうだ。

ただ実際は、国慶節前後の週末を出勤日にし、その4日分に休日を国慶節後に振り分けることによって1週間の休暇を設定している。中国では春節に次ぐ大型の休日であり、昨年2017年は「中秋節」と重なったことで、国内の旅行人数7億人超、観光による国内の収益は5839億元(9.5兆円)に達したと中国国家旅游局は発表している。つまり国慶節は、中国国内にとっても、最大級の観光商戦ということができるのだ。

【調査概要】
・調査期間:2018 年7 月21 日(土)~8 月20 日(月)
・調査対象:新浪微博(Weibo)に投稿されたクチコミデータ
・調査項目:「国慶節」について触れられた投稿文の内容からテーマに合致するものをピックアップしランキング化を実施

実は疲れている中国の一般消費者

調査の結果を見てみると、「ゆっくり休みたい」(29%)というクチコミがトップになり、続いて「何もしたくない」(5%)、「無計画」(3%)というクチコミと合わせると、3割以上の消費者が「長期休暇には出かけたくない、もしくは出かける予定がない」となった。

同社では、この結果について、「実は多くの一般消費者は、一言でいうと『疲れている』」と分析している。日本では「中国経済の成長」や「中国富裕層」についてフォーカスされることが多いが、一般家庭においては所得こそ増えているが、プレッシャーも大きいとする。

そのひとつが不動産で、中国では結婚する際の不動産購入は習慣になっている。結婚をすることを「結婚(jiehun)と一般に言い、別に「成家(chengjia)」という表現を使う。この言葉は「自分の家をもって一家を立てた」という意味合いを持ち、家を購入していない新婚夫婦は、結婚こそしたものの「家を成していない」とされ、一段下に見られがちだという。

そのため、結婚する2人、特に新郎側は住宅購入に躍起になる。しかし、購入してからは住宅ローンの返済が始まることになり、特に中国の住宅ローンは年利5%以上、住宅積立金ローンを利用しても3.25%と比較的高く、大都市ではその返済は大きな負担になる。また、子供が生まれれば子供の養育費、学校に入れば教育費、習い事の費用なども不動産ローンに加えて発生する。

こうした支出を支えるために、大都市消費者はより高い所得を求め、多くの仕事やビジネスを展開することになる。日本では、中国人ビジネスパーソンはガツガツと野心的にビジネスを展開するイメージを持たれがちだが、そのように積極的にビジネスを進め、より多くの所得を得ていかなければ生活の安定を得ることができないという実情もあるようだ。

こうした背景から中国の消費者が「長期休暇にゆっくり休みたい」という思いとなって表れていると分析している。

中国人消費者の日本旅行へのニーズは高水準で推移

中国で最大級の連休ともなる国慶節に「観光に行きたい先トップ10」 をみると、国内は北京、上海の2 大都市に加え、パンダや九塞溝などSNS 映えのする観光地をもつ四川省がランクインしている。それ以外は海外の国名、都市名となり、海外志向が続いていることを示していると分析している。

10位以降は、先述の「国慶節×〇〇したい」調査で1 位の「ゆっくり休みたい」という中国消費者の心理が表れる結果となった。「セブ島」(11位)、「マレーシア」(13位)、「サムイ島」(15位)、「沖縄」(16位)など、マリンリゾート地の名前が多く上がり、「きれいな海を見ながらゆっくりしたい」というニーズが伺えるとしている。

その他、日本関連では、「東京(14位)」「北海道(17位)」「札幌(20位)」がランクインしており、ランキング20位までに、国別で最多となる5つのキーワードが入り、中国人消費者への日本旅行へのニーズは高水準で推移しているといえるだろう。

訪日中国人観光客の関心は健康食品や化粧品へ

同社によれば、JNTO の統計を引用し、2017 年に日本を訪れた訪日観光客の内、実に26%、4分の1以上が中国大陸からの観光客となっている。2018 年に入ってもその人気は継続しており、こうした中国観光客の買い物の対象も、炊飯器や温水洗浄機付き便座などから健康食品や化粧品などへと遷移していると分析している。

さらに、越境EC の発展、日中間のソーシャルバイヤーの活躍によって、買い物の必需性が徐々に薄まり、より観光を楽しむスタイルへと変化している点も指摘している。

国慶節は格好の商機

購買意欲旺盛な巨大な人口を抱える中国だが、国内での経済成長が安定期に入りつつも、中国の消費者の日本への関心は継続して続いているようだ。特に健康食品やコスメへの関心が高いのは、同社のみならずさまざまなデータなどからも明らかになっている。

中国最大級の連休である国慶節をひかえ、日本のEC市場にとっても、こうした「上客」である中国の消費者の動向をつかみ、インバウンドと越境ECといった面を中心に、新たな商機につなげていくことも肝要となりそうだ。

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