空き時間に個人が荷物を運べる『DIAq(ダイヤク)』がAPI連携で「注文日即日配達」が可能に
株式会社セルート(代表取締役:高木 惠理)は、2018年11月より、EC事業者向けのAPI(Application Programming Interface)を公開することを公表した。
今回のAPI公開は、DIAq(ダイヤク)のサービスとEC事業者のサービス連携を実現するものだ。ECで商品を購入したユーザーが、EC事業者のサイトやアプリ内で、当日配達のほか深夜早朝を含めた配達時間を指定したり、アンカー(運送者)の情報を確認する機能を提供する。
EC事業者にもユーザーにも利点の多いAPI連携
配送クラウドソーシングアプリ「DIAq」は、自転車で通学する学生、買い物に行く主婦、出前の原付から個人事業主のプロドライバー、バイク便のプロライダー、自転車便のプロメッセンジャーまで、さまざまな人たちが「空き時間」を使って荷物を運ぶことができるプラットフォームアプリだ。アプリを通じて、シェアリング・エコノミーによる、効率が良く持続可能な次世代の物流プラットフォームの提供を目指している。
同社では、その「DIAq」とEC事業者のサービスをつなぐAPI連携について下記のようにまとめている。
【API連携によって利用できる機能】
当日配達のほか、深夜早朝を含む配達時間の指定、受取り場所の指定を、ユーザーがECサイトやアプリ上で行えるようになる。購入された商品は、DIAqの審査を通過したクラウドソーシングのアンカーが店舗から商品を集荷してユーザーの指定場所へ届けられる。
【メリット】
1. EC事業者のメリット
自社のサイトやアプリをDIAqと連携することで、ユーザーの利便性が向上し、集客力の向上が見込める。また、当日配達や深夜早朝の時間指定が可能になることで、返品率の減少が見込める。
2. ユーザーのメリット
当日配達や深夜早朝の時間指定が可能になることで、購入から受け取りまでがスムーズになり、ECの買い物体験への満足度が大きく向上する。
【公開日】
2018年11月
「注文日即日配達」が可能に
今回のAPI公開に至った背景は次のようなものだ。2017年8月にリリースしたDIAqアプリは、荷主と近くにいるアンカーをリアルタイムにマッチングさせる仕組みにより、注文後30~60分程度での配達など、特に緊急度の高い場面で活用されている。
今回公開するAPIでは、実店舗の在庫をECで活用する企業を対象に、さほど緊急性はないものの既存の宅配サービスではカバーできない「注文日即日配達」のサービスを提供する。
「緊急配送」と「当日配達」は市場が異なるサービスだ(図1)。DIAqでは、今回新たに当日配達市場に向けた新しいソリューションを用意し、ユーザーがECサイトまたはアプリで商品を購入した後、アンカーが最寄りの店舗の在庫を集荷・配達するため、当日配達が可能になる(図2)。
独自のサービスにさらに価値
配送クラウドソーシングアプリ「DIAq」は、さまざまな立場の人が空き時間に荷物を運べる極めて画期的なサービスだ。同サービスがシステム連携を通して、「注文日即日配達」が可能になったことは、その斬新なサービスにさらなる価値を与え、大手配送会社を含んだ物流市場において、その独自性と利便性を大きく向上させることになりそうだ。
EC市場の成長に合わせて物流のラストワンマイルである宅配業界がひっ迫した状況が続いているが、その窮状を緩和するという意味の上でも視線が集まるところだろう。