浦安市密着型!ディズニーホテルにも配送可能な「倉庫コンビニ」が物流業界に変革
株式会社ライフポーター(本社:千葉県浦安市/代表:八反田大作)は、地元浦安市内に特化・限定した私設私書箱・トランクルームの提供、企業からの宅配受託、個人からの発送代行等を行う新サービス『倉庫コンビニ“あずかり君”(仮称)』を11月から開始した。
株式会社ライフポーターは、千葉県浦安市を拠点とする中堅倉庫会社。倉庫業、運送業、梱包事業のみならず、EC・通販事業サポートなどの物流サービスを展開する。
新サービス『倉庫コンビニ“あずかり君”(仮称)』の4つの特徴
本サービスは、浦安市舞浜地区という首都圏の流通拠点にある3200坪(約1万560㎡)のライフポーターの倉庫を活用したものである。
1)全国の企業から浦安市内限定で個人向けの宅配業務を代行。
(24時間年中無休で受付、即日配送に対応、集荷は行わない)
2)月額個人2500円~、法人1万円~で私書箱を提供。
3)個人・法人を対象にカーゴサイズの「トランクルーム(月額3500円~)」を提供。
4)私書箱及びトランクルームを利用する個人会員・法人会員の各荷物の全国発送サービスを提供。
(梱包資材販売・梱包作業サービスは別途有料)
また、別途有料で、浦安市内限定で24時間・年中無休の転送(配達)サービスも展開。
物流クライシスはあくまで業界目線
EC事業がここ数年で急速に拡大し、インターネットの利用者と取扱商品の増加はスーパーやコンビニの売上をしのぐ勢いであることは周知の事実だ。
経済産業省が今年4月に発表した2017年の電子商取引に関する市場調査によると、日本国内の消費者向けEC市場は前年比9.1%増の16兆5054億円。
ECの浸透度合を示すEC化率も0.36%増加して5.79%まで上昇したという。
これでも約10%の米国、15%超の中国と比べるとまだ浸透度は低く、今後もさらなる成長が予想されている。
そうした流れの中で、宅配業界の人手不足や再配達の増加によるドライバーへの負担などの「物流クライシス」が話題に。解決策として、大手宅配会社はサービスに制限をかけたり、政府も「働き方改革」を打ち出して勤務時間に制限をかけるようになってきているが、これらはあくまで物流業界の目線によるもの。
コンビニなどで受取が可能になったとはいえ、会社帰りにその手続きに時間を取られることを負担に思うユーザーや、女性の一人暮らしでは知らないドライバーにドアを開けられることに不安があるため、あえて再配達という手段で一度ドライバーを確認してから受け取る、などの安全策を講じているパターンもある。
消費者目線に立ったサービスを提供
ライフポーターは、物流クライシスの解決に消費者の姿がないことに疑問を感じ、地元の倉庫会社というメリットを最大限活用できるサービスを考案。
それが「倉庫コンビニ“あずかり君”(仮称)」だ。
企業からの宅配受託を浦安市内に限り、宅配ドライバーの負担を軽減。交通量の削減にもつながり、「物流エコ」を実現する。そのかわり、集荷サービスは一切おこなっていない。
浦安という立地ならではの需要
浦安市内には東京ディズニーリゾートがあるのはもちろん、2020年の東京オリンピックに向けて今も建設が進められており、外国人観光客の数は後を絶たない。
近隣のホテルに宿泊する外国人が、量販店で購入した家電や日本製品を店からホテルに宅配指定することも多いようだ。ライフポーターでは、そうした需要に応え各販売店やネット販売業者と提携し、24時間年中無休で2~3時間以内にホテルまで配達。
今後のサービス展開として、高齢者や障がい者向けにも、近所のスーパーマーケットなどで購入した商品を2~3時間以内に配達し、高齢者らの“見守り”にもつながる「地域密着型」のサービスを目指す。
倉庫内に設けた私設私書箱では、私書箱に文書や荷物が届き次第、利用者にメール連絡をするとともに、別途有料で、24時間年中無休で時間帯枠配達に対応。
近年需要が高まっているトランクルームについても、倉庫内にある幅1100mm×奥行800mm×高さ1700mm、鍵付きのカーゴを活用することで、月額3500円~と低料金で保管サービスを提供する。
倉庫内は空調も監視カメラも完備しており、配達も有料で行う。
管理だけに収まらない、近年の倉庫業界の変化
ECの普及で、倉庫業界も変革を迫られている。従来のように商品を入庫・保管・出庫するだけでは業務をサポートしきれなくなっている。
時代の流れに、多くの物流会社は柔軟に変化していく必要があるだろう。