【楽天調べ】次の時代のリユースECを牽引するのはシニア層?フリマアプリ「ラクマ」が利用実態を調査
楽天株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役会長兼社長:三木谷 浩史、以下「楽天」)が運営するフリマアプリ「ラクマ」は、昨今「ラクマ」で、シニアのユーザー(60歳以上)数が急速に増加していることに関して実態調査を行い、その結果を公表した。
フリマアプリ「ラクマ」とは
「ラクマ」は、日本初のフリマアプリ「フリル」と、楽天のフリマアプリ「(旧)ラクマ」が2018年2月に統合して生まれたサービスだ。不用になったものを、次に必要とする人へつなぐプラットフォームとして展開し、販売手数料の安さなどを強みに、2018年10月時点で1,500万ダウンロードを突破した。さらに、2018年6月には、新潟県新潟市に初の地方拠点を開設し、カスタマーサポートのさらなる強化に尽力しているところだ。
70代ユーザーは実に48.9倍に
楽天によれば、2016年~2018年の期間で、ラクマに新規登録したユーザーを世代別に各年で比べると、60代~90代のシニアユーザーの新規登録数が、3年間で29.8倍となることがわかった。
なかでも、伸び率が最も高かった年代は、70代で、実に48.9倍となった。また、次に80代は45.8倍、90代は28.5倍、60代は27.7倍となっている、同社では、「このように、ラクマは若年層のユーザーだけでなく、シニアユーザーの登録数が急速に伸びていることがわかります」としている。
シニアユーザーに人気の出品カテゴリーは?
3年間で急激に成長しているシニアユーザーの利用動向について、2018年7月3日~2018年12月4日のラクマの取引データから、<10代・20代>と<60代・70代>を比較した。
出品の人気カテゴリーは、<10代・20代>が「アイドルグッズ」や「ミュージシャングッズ」、「キャラクターグッズ」などの「エンタメ品」が人気の一方、<60代・70代>は「ネックレス」や「財布」などの「ファッション小物」や、「生地/糸」「陶芸品」「食器」などの「趣味・嗜好品」が人気ということがわかった。
購入での人気カテゴリーは、<10代・20代>が「アイドルグッズ」などの「エンタメ品」や、「スニーカー」「ワンピース」などの「ファッションアイテム」が人気の一方、<60代・70代>は「食品」が各代それぞれ1位/2位にランクインしており、シニアユーザーに人気のカテゴリーということが浮き彫りとなった。
シニア層の出品単価は?
さらに、2018年7月3日~2018年12月4日におけるラクマでの取引済み商品の取引データをもとに、各世代の出品平均単価を比較すると、<60代・70代>の出品平均単価は、<10代・20代>の1.23倍ということがわかった。
前出の人気出品カテゴリーランキングより、シニアユーザーは「ファッション小物」や「趣味・嗜好品」などの出品が多いことから、それらを比較的高い値付けで出品していることが読み取れる。
出品ページでは「美術品等のコレクションをしていたが、長年使用せずに自宅に保管しているものを売る先として、ラクマを使用し始めた」という70代のユーザーのコメントもあった
シニア層は新たなリユースECのけん引役か
調査結果にある通り、60代以上のシニアユーザー新規登録数が3年で約30倍になり、その中でも70代は約50倍に激増した。またシニアユーザーに人気の出品カテゴリーは「趣味嗜好品」、購入は「食品」となった。さらに取引済み商品の出品平均単価は、10・20代と比べて1.23倍だった。
このようにラクマにおいてはシニア層へ急速に浸透していることが明示された形だ。成長性があるとされるリユースEC市場だが、これまでは一般的に、比較的若年層への利用が多いとするデータが多かった。
しかし今回の調査ではそれを大きく覆す結果となっている。平成の次の時代は、こうしたシニア層がリユースECの新たなけん引役となるのかも知れない。