すぐに働けて報酬がもらえる『タイミー』が上場企業などから3億円の資金調達を実施

応募や面接が必要なく、すぐに働くことができる日本初のワークシェアサービス「タイミー」を展開する株式会社タイミー(所在地:東京都文京区、代表取締役:小川 嶺)は、株式会社サイバーエージェント、エン・ジャパン株式会社、株式会社オリエントコーポレーション、株式会社セブン銀行、西武しんきんキャピタル株式会社、上場企業事業会社ならびに個人投資家2名を引受先とする第三者割当増資による3億円の資金調達を実施した。

広告費を一切かけずに3.5万ダウンロード達成

同社では、今回の資金調達の背景として次のように述べている。タイミーは、2019年1月10日でリリース5ヶ月を迎える。リリースから累計導入店数400店舗を突破し、飲食店を中心に人手不足で困っている事業体で利用されている。

ワーカー(働き手)のダウンロード数も右肩上がりの推移が続き、広告費を一切かけずに3.5万ダウンロードとなった。今回調達した3億円はこの勢いを加速させるべく、主に人手に困る店舗・企業への認知拡大や新規顧客獲得のためのマーケティング費用に宛てていくとしている。

出資各社のキーマンからのコメント

出資各社のキーマンからのコメント

今回の増資に際し、出資している各社から次のようなコメントが出されている。

株式会社サイバーエージェント 代表取締役 藤田 晋 氏

「今回は藤田ファンドの第一号案件として出資させていただきました。タイミーは若者の働き方を大きく変える可能性のある画期的なサービスです。CAのAbemaTVなどとの相性が良く、将来的にはCAグループが提供する様々なサービスとの連携の可能性を検討していきたいと考えています」

株式会社タイミーエン・ジャパン株式会社 代表取締役社長 鈴木 孝二 氏

「タイミーの話を聞いた時にエンジャパンが持つ『iroots』や『キャリアバイト』、『engage』などのサービスとのシナジーが感じられ、今回の出資に至りました。若者のニーズを掴んだ素晴らしいサービスなので今後とも全力で応援していきたいと思います」

株式会社オリエントコーポレーション 代表取締役 河野雅明氏

「タイミーは働くインフラになる可能性を秘めており、「お金の入り口」を持つタイミーと組むことでオリコの強みであるカードやPaymentが大きく活かせると感じました。今後はタイミーと共にPaymentなどを共同開発し、日本独自の信用経済を創り出すことで過ごしやすい環境を作っていければと思います」

株式会社セブン銀行 代表取締役社長 舟竹泰昭氏

「セブン銀行の強みとするAPIの連動などを行うことにより、電子決済や即時払いを可能にすることができます。中長期的にはセブン&アイホールディングズ全体との相乗効果もあると考えており今後に期待しています」

西武しんきんキャピタル株式会社 代表取締役 榊原隆氏

「西武信用金庫の作り上げてきた地元に根づくつながりとタイミーの仕組みを活かして地域の活性化を行なっていきたいと思っています。商店街から盛り上げて行くことで日本を元気にしていけたらと考えています」

株式会社串カツ田中ホールディングス 代表取締役社長 貫啓二氏

「人手不足で苦しむ飲食業界の救いになる可能性があるサービスだと思い応援させていただくことに決めました。3年で70%が倒産すると言われているこの業界を一緒に少しでも良くしていけたらと思います」

株式会社SHIFT 代表取締役社長 丹下大氏

「今までのアルバイト採用の常識を覆し
・面接要らず
・シフトに捉われずスキマ時間に働ける
・すぐに現金化できる
今の時代にマッチしたサービスかなと思って応援させて頂いてます」

株式会社タイミー代表取締役社長、小川嶺氏

「働き方改革や給料前払いなどのトレンドの後押しによりワークシェアリングの市場が膨らみ始めています。その中で圧倒的なスピード感を維持するためにも強力なパートナーが必要と考え、今回の資金調達を実施するに至りました。事業間協力および事業連携は、勢いを維持するには欠かせない重要な要素であり、この度素晴らしい実績を誇るパートナーの皆様と資本・業務関係を締結できたことを非常に嬉しく思います。働き方改革という切り口から日本の人手不足の問題に少しでも貢献できればと思います。ご支援のほど何卒よろしくお願いいたします」

「日本各地を旅しながら働ける世界を創りたい」

タイミー社は現在、関西、九州への進出を検討しており、日本各地を旅しながら働ける世界を創りたいとしている。また、バイトでの評価を相互評価によって見える化して蓄積したデータを生かすことで評価の高いワーカーの就活支援サービスを展開する計画だ。さらに飲食やイベント業界の職種だけでなく、専門職や技術職への展開も視野に入れて積極的にチャレンジしていく方針だとしている。

飲食店のみならず日本国内は少子高齢化の影響もあり生産年齢人口が減少することが必至であり、東京圏など大都市部を中心に、深刻な労働力不足がすでに顕在化しつつある。

これは当然にしてEC市場でも同様の基礎的な条件のもとに置かれていることになる。またEC市場を物流のラストワンマイルで支える宅配業界については、より深刻な人手不足が暗い影を落としている。

そのような課題を前に、タイミーのような画期的なサービスプラットフォームが果たす役割は大きいと言えるだろう。同社が目指すように、飲食業界のみならず幅広い業種業界で同様のサービスが活用されることにより、人手不足はもとより、日本の働き方とマインドそのものをも変えていく、そんな期待を抱かずにはいられない。