ECサイト構築プラットフォーム『Adobe Magento(R)』の開発体制強化のためベトナム企業5社とMOU締結

ECのミカタ編集部

グローバルITソリューション企業である株式会社コウェル(本社:東京都品川区、代表取締役社長:廣瀬 倫理、以下「コウェル」)のグループ企業である有限会社コウェル アジア(本社:ベトナム・ハノイ市、社長:グエン・カウ・クオン、以下「コウェルアジア」)は、ベトナムのMagento(R)開発企業5社とMagento(R)を中核としたECソリューション開発およびソリューション提案の営業と技術の相互強化と推進のため、協業を目的とした覚書(以下MOU)を締結したことを公表した。

ECサイト構築を初めとした開発で多くの実績

コウェル社は、ベトナムのハノイ・ダナンに技術者約400名規模の開発センターを有し、日本市場を主軸にグローバルで開発事業を展開しており、日本の大手ECサイト・メディアサイト・社内業務システム等、多岐に渡るシステムの開発や運用実績がある企業だ。

日本国内企業向けに海外で導入実績が豊富なオープンソースのECサイト構築プラットフォーム「Magento(R)」の導入支援サービスを2017年より開始。翌年2018年4月には、米国 Magento Inc.(当時)とソリューションパートナー契約を締結し、ECソリューションの中核製品として国内での販売、開発エンジニアの提供をスタートさせている。

Magento(R)にフォーカスしたエンジニアを多数確保

Magento(R)にフォーカスしたエンジニアを多数確保

海外ではシェアの高いECサイト構築プラットフォームMagento(R)だが、日本ではMagento(R)に精通するエンジニアや日本語のドキュメント不足等により海外ほど採用するECサイトが多くないのが実情だ。

しかし、2018年6月に米国 Magento Inc. がアドビシステムズ社に買収されたことにより、国内でもMagento(R)が注目され始め、Magento(R)を採用する動きが活発になりつつあるという。

加えて、Magento(R)は2007年に初期バージョンのMagento1がリリース、2015年7月には大幅な仕様変更をしたMagento2がリリースされ、海外市場ではMagento1からMagento2へのマイグレーションの需要が旺盛だ。

同社グループでは、これまでMagento(R)認定エンジニアの育成に注力し、現在Magento1では25名、Magento2では4名の認定エンジニアが在籍し、将来的には開発エンジニアを100名規模まで拡大する予定だという。現在ベトナムでは、海外市場でのMagento(R)のシェアの高さから主にアジア・欧州地域に顧客をもつMagento(R)開発経験が豊富な開発企業が多数存在するそうだ。

海外企業との連携と展開をさらに進める

同社ではまた、今後のMagento(R)を利用したECサイト構築の需要増加に対応するため、今回ベトナムのMagento(R)開発経験が豊富な5社と協業することにより、これまで以上に日本国内のMagento(R)エンジニア不足の解消を加速させ、さらにアジア・欧州地域へのビジネスに繋げることを目指す方針だ。

さらに「Magento Developers Consortium HANOI(仮称)」の設立に向けて5社で協議を進めることに合意した。これに伴い今後、日本市場向け案件の大規模プロジェクト推進に関する協業、北米・ヨーロッパ・東南アジア向けの大規模案件の共同開発を行うことを目的として、各社のノウハウの共有や技術勉強会等を実施する計画だとしている。加えて世界に向けての啓発活動の一環として、2019年5月にラスベガス(米国)で開催される「Magento Imagine 2019」に共同参加することを検討しているそうだ。

EC市場の拡大にあわせ、そこでのシステムやプラットフォームの整備も活発だ。一方で、優秀なエンジニアの確保は、生産労働人口の減少もあり、年々ハードルが上がっている。

そこで、コウェル社のような海外に拠点を有し、かつシステム開発の面で多くの実績のある企業が真価を発揮することになる。すでにEC市場そのものが越境ECとして国境を越えて活発な取引が行われるようになっているが、ECプラットフォームやシステム開発の面でも、こうした国境を越えたソリューションが深化していくのは大いに歓迎すべきことだろう。

 


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