ECサイトの業務とは? ECサイト運営の業務や必要なスキルを解説
ECサイトの運営は、大きく2つに分けられる
ECサイト運営での業務に大きくわけて、フロントオフィス業務とバックヤード業務の2つがあります。
フロントオフィス業務とは、プロモーション施策や商品企画、顧客対応などの商品を購入してもらうための業務を言います。一方でバックヤード業務とは、商品登録や受注処理・発注処理、物流業務など商品が購入されてから行う業務です。
ECサイトを、消費者目線で見てみると商品の広告や顧客対応などフロントオフィス業務が目につきます。また、売上に直結する業務でもあるため、成果がわかりやすく注目をされやすい業務といえます。それと比較しバックヤード業務は受発注処理や物流業務など消費者からは見えにくく、売上にも直結するわけではないので実態がみえづらい業務です。
ただし、発注処理や物流処理などでミスが発生すると、購入した商品が破損したり消費者に商品が届かないなど、顧客に不利益を与えます。このようなトラブルが発生すると、レビューや口コミなどで悪い評判を書かれる可能性があり、せっかく購入してもらったのに次に活かせません。そういったことが起きないように、バックヤード業務は正確に丁寧に行う必要がある重要な業務です。
フロントオフィス業務
フロント業務には、ECサイトへの集客やアクセス分析、商品企画などが業務としてあります。
◆商品企画
ECサイトのみならず、小売業にて大事なのが商品企画です。どんな商品を誰に、どのように提供するのか、仕入をいつまでに行うなど、商品が売れるかどうかが決まる重要な業務です。
◆マーケティング業務
ECサイトにどうやって顧客を集めて商品を購入してもらうかを実施していきます。ECサイトへの集客方法にはキャンペーン施策やFacebook広告やTwitter広告などのSNS広告、リスティング広告、DSP広告、SEOなど、幅広い方法があるためECサイトの成長段階や、提供している商品、自社商品の顧客像にあわせて施策を行います。
◆顧客対応
顧客が商品について知りたい時などに、電話やメール、チャットなどでECサイトにお問い合わせをします。その際、対応スピードや対応の質でそのECサイトで商品を購入するのか、また今後もそのECサイトで購入をするのかという判断をするケースもあります。(グラフあれば)。
例えば、実店舗で店員さんに商品について質問しても、「わかる人を呼んできます。」と言われたのに長時間待たされたり、返答内容が頓珍漢な場合に、そのお店で購入せずに他のお店で購入したくなるのと同じです。
バックヤード業務
◆商品登録
ECサイトに商品を登録する業務です。商品登録では、商品画像や商品情報、JANコードなど、商品に関する情報を登録する必要があります。また、一度登録すれば良いわけではなく、季節ごとの商品情報の更新や、消費者に購入されやすい商品画像に変更するなど、PDCAを回しながら修正する必要もあります。
また、商品撮影も重要な業務です。消費者が商品のことを理解しやすく、購入したくなるような商品画像を撮影しましょう。
◆受発注業務
ECサイトで商品が購入されてから発生する業務です。商品が購入されてから、購入された商品の情報をもとに、倉庫や工場などに出荷指示を行うことを受注処理といいます。その際、購入された商品の在庫が無くなった場合には新たに商品を補充するための発注処理が必要になります。この一連の流れで重要なのが、受注処理と発注処理の連携です。商品が購入され在庫が無くなっているのに、発注処理を行っていないと、消費者が商品を購入できず、機会損失となってしまいます。
◆顧客対応
フロント業務でもありましたが、受注後も顧客対応は必須です。商品を購入された顧客へのサポート連絡や、商品に関する質問への対応などを行います。ここの顧客対応で顧客満足度を高められるかが、リピーターに繋がる重要な点です。
ECサイトの成長時期で異なる業務内容
ECサイト運営の業務でも、開業前と開業後、成長期や安定期で実施する業務内容は異なってきます。
開業前
開業前に行う業務としては、ECサイトの構築、必要書類の提出、戦略策定などがあります。ECサイトを開業するために、どのカートシステムを活用するのか、受発注処理の管理や決済方法をどこにするのかを選択します。また、税務署への書類提出や、ECサイトを向こう3,5年でどのようにしていきたいのかなどの長期的な視点にたった戦略策定も必要です。
また、近年配送料の値上げが続いています。自社の商品にかかる配送料がどの程度あるのかも事前に把握した上で開業後の戦略を策定していく必要があります。
【基礎解説】ECサイトの構築方法をメリット・デメリットでわかりやすく解説
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開業後すぐ
ECサイトを開業したら、顧客を集めるための集客を行います。集客には、リスティング広告やSNS広告、リターゲティング広告などの広告運用や、DM発送、SNSやブログといった情報発信を行うことでECサイトに顧客を集めます。集客方法は、日々様々な方法が登場しているため、自社に合う集客方法を見つけましょう。
また、開業後にECサイトが問題なく動いているのか(ECサイトの表示が崩れていないかやテキストが正常に表示されているのかなど)を定期的に確認する必要があります。
ツールや外注先を活用してECサイト運営を効率化
ECサイト運営で行う業務は多岐にわたり、ECサイトの成長の段階でも業務内容は異なってきます。そのため、ツールや外注先を活用することで、業務の効率化を行うことがECサイトの成長につながります。
EC運営における業務のうち、ツール・システム導入や外注サービス利用による効率化をまず行うべきなのは、バックエンド業務です。
バックエンド業務は、注文・売上の増加に伴って時間や人手を圧迫します。ここを効率化をしなければ、本来行うべき販促活動や商品企画などの業務に手が回らなくなってしまうのです。具体的には、次のような効率化が考えられます。
商品マスター管理・受注管理・入金確認
一元管理システムを利用することで、複数店舗の情報を一括で管理できます。物流倉庫のWMSなどと連携しているシステムの場合はさらに管理が効率化されます。効率化にとどまらず、受注・出荷を完全に自動化できるシステムもあります。
検品・在庫管理・発送
商品の保管・発送はスタートアップの段階から早めに検討すべき業務です。アパレルECなどでは、検品を同じ倉庫で対応してもらえるとミスが起こりにくく安心です。在庫管理は、複数のEC店舗間だけでなく、ECと実店舗の在庫を一括管理できるのが望ましいです。受注システムと連携できると効率化率が高くなります。
撮影・テキスト作成
ささげ業務とは、「商品の撮影」「商品の採寸」「商品を紹介する原稿」を行う業務です。ECサイトを訪れた顧客に対応して商品のイメージを持ってもらうことが大丈夫です。ECサイト運営者が、自らささげ業務を行えますが、ささげ業務を効率化・自動化するツールが登場していますし、ささげ業務を行ってくれる物流倉庫を利用するのもよいでしょう。
顧客対応
電話・メール・チャット・SNSなど複数の対応チャネルを一括管理できるシステムがあります。電話が中心の場合は、コールセンターシステムの導入、大規模の場合はコールセンターへの外注も選択肢に入ります。メールが中心の場合は、メール共有・管理システムを利用すると良いでしょう。
フロント業務については、基本的に自社のリソースを重点的に割きながらも、データ分析・レポートなど、作業が必要になる部分にツール・システムを活用することで大幅に効率化できます。複数のツール・システムを利用するよりも、なるべく一元管理ができるシステムを選ぶと良いでしょう。
フロント業務の中でも集客・販促プロモーションに関しては、SEO対策や広告運用、SNS運用など、専門の業者に外注するのもひとつの方法です。ただし、長期的に考えると、ノウハウや知識を内製化して、いずれは自社で対応できるように進めてもらえる業者が良いでしょう。
まとめ
ECサイト運営の業務は多岐にわたるため、定期的な業務内容の把握や確認が必要になってきます。そのためECサイト運営を効率化・自動化するためのツールや外注先を上手に活用することで、日々のECサイト運営を効率化していくことが重要です。
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