通常比20倍以上の★1レビューが投稿される アンカー・ジャパンが同社Amazon掲載商品に不当かつ大規模なレビュー操作があったことを確認

ECのミカタ編集部

アンカー・ジャパン株式会社(所在地:東京都中央区、 代表取締役:井戸義経、以下「アンカー・ジャパン」)は、Amazon.co.jp(以下Amazon)で販売中の同社製品に対して、第三者によるカスタマーレビューの不当な操作が繰り返し行われていることを確認した。

悪質性のあるレビュー操作があった

米国・日本・欧州のEC市場において、スマートフォン・タブレット関連製品でトップクラスの販売実績を誇るAnkerグループの日本法人、アンカー・ジャパンは、総合オンラインストアAmazonで販売中の同社製品に対して、第三者によるカスタマーレビューの不当な操作が繰り返し行われていることを確認し、当該行為に悪質性があるなどとするアナウンスを発信した。

通常比20倍以上の★1レビューが投稿される

通常比20倍以上の★1レビューが投稿される

アンカー・ジャパンでは現在、カスタマーレビューの不当操作として、主に2種類の手法を確認しているそうだ。一つは報酬や製品の無償提供と引き換えに★5のカスタマーレビューの投稿を依頼し、自社製品の販売を不正に伸ばそうとする方法、もう一つは他社の特定製品に対して★1のカスタマーレビューを短期間・集中的に投稿することで、当該製品の信用と販売機会の損失を図ろうとする方法で、いずれも顧客の選択を故意に歪め、不利益を招いているとしている。

後者の手法の悪質な例として、2020年2月に販売開始し、リモートワークで需要が高まっている会議用Bluetoothスピーカーフォン「Anker PowerConf」に対して、通常の20倍以上の割合となる★1のカスタマーレビューが2020年3月27日(金)~28日(土)の2日間にかけて集中的に投稿されたことが判明致した。調査の上、投稿されたカスタマーレビューは厳正に対処したとのことだが、2020年4月上旬に同様の追加事象と別名アカウントによる同一文言のカスタマーレビューが再掲されたことが確認されているとしている。

不正行為には毅然とした態度で臨む

同社では今回の事案に関連して「お客様へ」と題した次のような案内を出している。

「Ankerグループでは、厳格な内部統制ルールを定め、Amazonのコミュニティガイドラインおよびカスタマーレビューのガイドラインを遵守すると共に、コミュニティの公平性を侵害し、お客様に不利益を与えかねない不正行為には毅然とした態度で臨んで参ります。万が一、カスタマーレビューの不当な操作等の依頼を受け取られた場合は、アンカー・ジャパン カスタマーサポートまでご一報いただけますようご協力をお願い致します」

ECプラットフォームなどでは販売されている商品のユーザーレビューが掲載されることが多くなっている。消費者が購買する上で、そうしたレビューは商品選定の上で重要な要素ともなっているが、Amazonにおいてもそれは同様だ。

Amazonのレビューについては、これまでも悪意ある操作が行われているとの指摘が各方面からなされていたが、今回の同社商品にも頻度と数においても悪質性の高いレビュー操作が行われたのが顕在化したことになる。

健全なEC市場形成と消費者における選択の自由を守る観点からも、こうした不正行為は看過することができず、ECプラットフォーマーや出品者、そして各国の政府や各機関、あるいは消費者などが連携した対策が、さらに求められていると言えそうだ。

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