ロングテールってどういう意味?自社のECサイトに活かすには?

ECのミカタ編集部

Eコマースビジネスに従事している方であれば、ロングテールやロングテールSEOといった用語を耳にしたことがあるのではないでしょうか。これらは、その内容を正しく理解して、実際にビジネスに活用すれば、収益を効率的に拡大させられる非常に有益なものです。そこで以下では、この2つの用語が持つ意味と、それがどのように売り上げにつながるのかについて見ていきます。

ロングテールとは

まず最初に、ロングテールという用語の持つ意味について説明します。

「ロングテール」の意味


ロングテールとは、ある店舗において、その店舗の売れ筋として位置づけられている商品の売り上げよりも、その他の商品の売り上げの方が上回ってしまうという現象をいいます。売上高をグラフ化した場合に、小さかった売り上げの金額が右に行くにつれて伸びていく様子が、恐竜の尻尾のように見えることから、その名がつけられたと言われています。

例えば、牛丼店を営んでいたのに、いつの間にかサイドメニューとして提供していたカレーライスの方が人気が高まって、そちらの売れ行きが牛丼を上回るようになるというのが典型的なケースですが、実際には実店舗においてこのロングテールが発生するのはそれほど多くはありません。一方、ECサイトのようにインターネット上でビジネスを展開しているオンライン店舗の場合には、比較的発生頻度が高いため、ロングテールはEコマースビジネスを主力事業としている企業の経営者などから急速に注目されるようになってきているのです。

webマーケティングにおけるロングテール


"このロングテールという用語を用いる概念として、ロングテールSEOやロングテールキーワードといった言葉が存在しています。ここで、SEOというのは、Search Engine Optimizationの略語で、日本語では検索エンジン最適化などと訳されています。これは、Webサイトを運営するにあたって、ユーザーにとって価値があるコンテンツを用意したり、優良とされる被リンクを収集することで、検索エンジンを使ってキーワードの検索が行われた場合に、自分のサイトが検索結果の上位に表示されるように仕向けるものです。

ロングテールSEOとは、このSEOを用いたWebマーケティングの一種で、ロングテール商品のSEOに注力することによって、それらの商品が掲載されているページを上位に表示されるようにするという手法をいいます。自サイトが上位表示されるようにするためには、画面上にキーワードを散りばめておくというのがポイントとなるのですが、ロングテールSEOを実践するに際しては、なるべく複数の言葉を組み合わせたロングテールキーワードを活用する必要があります。ロングテールキーワードは、共起後ツールなどを使えば調べられますので、まずは自サイトに活用できる単語を探すところからはじめてみるとよいでしょう。"

ロングテールが注目される理由

ロングテールが注目されるようになったのには、はっきりとした理由があります。それは、かつては実店舗による商品販売が中心だったのが、インターネットの普及によって急速にオンライン店舗が増加してきたからです。実店舗で商品を販売する場合には、80対20の法則とも言われるパレートの法則に従って、効率的に売り上げを増やすために、どうしても売れ筋商品に力を入れる傾向にあります。また、商品を陳列できるスペースが限られていたり、接客のために店員を増やすとコスト増につながるといったことから、どうしてもニッチな商品をそろえておくというのが困難だったのです。

これに対し、オンライン店舗の場合には、物理的な商品の陳列スペースは必要ありませんし、店員をそれほど多く抱えておく必要もありません。実店舗に比べるとはるかにロングテールに取り組みやすい環境が整っていたため、積極的にニッチな商品を拡充して売り上げを拡大するという戦略を取りやすかったというわけです。

ロングテールが成功した事例

このロングテールを駆使して大きな成功を収めたのが、今や世界最大のEコマース企業の一つとなったAmazonです。一度でも利用した経験がある方であればよくご存じのはずですが、同社の特徴はその豊富な品揃えにあり、その中には数えきれないくらいのニッチ商品が含まれています。そのため、Amazonの売り上げのほとんどをニッチ商品が占めており、主力商品と言える商品はほとんどありません。商品の数が膨大であるため、年に数度しか購入されない商品であっても、それらを集めれば大きな売り上げにつなげられますし、世界中でビジネス展開を行っているため、ニッチな商品もそれなりの数が売れるようになっているのです。

ロングテールのメリット

ロングテールのメリットは、何といっても安定的な売り上げを実現できるというものです。かつて日本を代表する家電メーカーや半導体メーカーが経験したように、特定の売れ筋の商品の売り上げだけに頼っていると、いざその商品が売れなくなった場合に、経営があっという間に傾くおそれがあります。ロングテール商品を幅広く取り揃えておけば、ある商品の売れ行きが鈍ったとしても、他の商品でカバーできるため、安定して利益を出せるようになるのです。加えて、商品を多様化させれば、それらに需要のあるユーザーを取り逃す事態を避けられるため、より効率的な集客が可能です。

ロングテールのデメリット・理解しておくべきこと

ロングテールはメリットばかりではありません。注意すべきデメリットもありますので、その内容については、しっかりと理解しておく必要があります。具体的なデメリットとして挙げられるのは、ニッチな商品を数多く揃えておかなければならないために、どうしても抱える在庫が多くなりがちであるということです。そのため、在庫の管理コストがかかるほか、その一部は最終的に売れ残ってしまうため、処分しなければならなくなるおそれがあります。また、ロングテールはすぐに効果が出るものではありません。SEO対策などをしっかりと行ったうえで、時間をかけて取り組まないと、短期的には売り上げアップにはつながらないのです。

小さな企業・サイトがロングテールを実現するために

ここからは、規模が小さい企業やサイトがロングテールを実現するために行うべきことについて見ていきます。

SEO対策


一つ目に取り組むべきなのは、SEO対策です。取り扱っているニッチ商品についてロングテールキーワードを駆使した記事を掲載することで、検索サイトからの流入を増加させられますので、商品紹介やその使い方を書いたスタッフブログを充実させるなどして記事数を積極的に増やすようにしましょう。スタッフがそんなにいないという場合には、外部のライターに記事の作成を委託するというのも一つの手ですし、ブロガーに依頼して商品を紹介してもらうというやり方も効果的です。

リスティング広告


二つ目に取り組むべきなのは、リスティング広告です。リスティング広告というのは、ユーザーが検索エンジンを使ってある言葉を検索した場合に、その言葉と関連のある商品の広告が表示されるようにするというもので、検索連動型広告とも呼ばれています。リスティング広告の料金は、キーワードの種類によって決まる仕組みになっているのですが、ニッチなキーワードと連動するリスティング広告の場合には、金額が安いというのに加えて、競合が少ないので表示回数も増えやすいという傾向があります。ツールを使えば、自社の商品がどういった共起語とセットで検索されているかが簡単に分かりますので、その結果を踏まえて、リスティングの対象とするキーワードを決めるようにするとよいでしょう。

ロングテールを意識して売上げを安定させよう

以上で見てきたように、ロングテールを実現すれば、小規模な企業やサイトであっても集客を伸ばして売り上げを拡大することが容易となります。必ずしもメリットだけでなく、注意すべきデメリットもありますが、それらを正しく理解したうえで、時間をかけてロングテールSEOなどの取り組みを行えば、必ずや売り上げを安定化させられるでしょう。

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