メイキップ×ブレインパッド アパレルECを進化させる新ソリューションの共同開発を開始

ECのミカタ編集部

株式会社メイキップは、提供するサイズレコメンドエンジン「unisize」と株式会社ブレインパッドのレコメンドエンジン搭載プライベートDMP「Rtoaster(アールトースター)」を連携し、アパレルECの課題を解決する新型ソリューションを共同開発することを発表した。

本ソリューションは、「unisize」の洋服のサイズ推奨技術と「Rtoaster」のレコメンドアルゴリズム、ブレインパッドのデータ活用ノウハウを組み合わせ、オンラインでの試着行動から得られたデータを、ウェブ、アプリ、メール、LINEなどのチャネル横断でのパーソナライズへ活かすことを皮切りに、アパレルECの進化を目指すものである。

業務提携の内容

市場規模の拡大が続くEC業界は昨今のコロナ禍により、利用者規模の拡大に拍車がかかっている。リアル店舗運営をする事業者によるEC事業への参入も急増する中、消費者から選ばれるECサイトになるためには、単なるモノの販売に留まらない購買体験を提供するための付加価値の創造が求められている。

以前からアパレルECには、実際に商品を試着できないことによって起こる「サイズ問題」が購買障壁として挙げられていた。この課題の解決策の一つとして、先進企業はオンラインフィッティングサービスの開発とその精度の向上に取り組んで来た。

「unisize」はECサイト上での簡単な操作だけで、ログインなどの手間をかけずに最適な洋服サイズを推奨できることを特徴とし、「BAYCREW’S」「SHIPS」「JUN」をはじめ、様々な大手ファッションブランドに導入されている。

「unisize」と「Rtoaster」を連携させることにより、「unisize」のサイズレコメンドに、消費者の趣味・嗜好に応じた「Rtoaster」による多彩なパーソナライズ機能の付加をはじめ、データ活用を推進することで、アパレルECの価値向上に貢献していく。

試着データに基づくECサイト内外でのパーソナライズを実現

試着データに基づくECサイト内外でのパーソナライズを実現

機能連携の第一弾として、「unisize」での試着行動時データを活用し、「Rtoaster」によるECサイト内外でのパーソナライズを実現する。

これにより、洋服のサイズだけでなく消費者の趣味・嗜好に合わせた新たな洋服のレコメンドが可能となる。レコメンド内容をECサイト内でのポップアップ表示、ECサイト外のメールやLINEによるプッシュ型の配信にも反映することができる。

今後の展望

両社は今後、ブレインパッドのデータ活用ノウハウを用いて、「unisize」に蓄積された希少な洋服データや身体データと、「Rtoaster」に蓄積されたデータを用いた需要予測などを新たな商品開発に活かしていくことも見据え、共同開発に取り組んでいく。また、将来的には、リアル店舗での購買体験をデジタル上でも実現するソリューションの開発を目指す。

・株式会社ブレインパッド 取締役 安田誠氏のコメント

「ブレインパッドは、データ活用の促進を通じて持続可能な未来をつくるを企業ミッションとし、今後さらにRtoasterを進化させながらさまざまな業界の先進企業と共に、DX時代に求められる新たなデータ活用ビジネスを創り上げていきたいと考えています。本連携は、急拡大を続けるアパレルECにおける新たな取り組みであり、高度なサイズ推奨技術を持つメイキップと共にこの取り組みを推進できることを非常に嬉しく思います。
連携の第一弾として、試着データに基づくECサイト内外でのパーソナライズを早々に実現したうえで、今後は独自のレコメンドエンジンの開発はもちろん、Rtoasterに蓄積されたデータを商品開発や需要予測にも活かしていくことも見据え、この取り組みを進めていきたいと思います。」

・株式会社メイキップ 代表取締役 柄本真吾氏のコメント

「unisizeは不可能なことをITの力を使って可能にするという想いのもと、ECサイトで洋服を買う時に生じる手にとって試着できない悩みを解決する方法としてECサイト上での洋服フィッティングのサポートを行ってまいりました。

消費者によるEC利用が一層進んでいくことをふまえると今後は、リアル店舗のような購買体験をデジタルでも消費者に提供することがEC事業者の差別化要素になっていくと考えています。unisizeに蓄積された600万ID(2020年8月時点)を超える身体データや洋服のデータなど、希少なデータを用いてブレインパッドと共にアパレルECに特化したソリューションを開発し、EC上での購買体験の付加価値向上を実現していきたいと思います。」

サイズの最適化からさらに進化

アパレルEC業界として、最大の課題であった「実際に試着ができない」という問題。最適な洋服サイズを推奨できることを強みとして展開してきたunisizeだが、今後はサイズのみならず真の意味で個人に最適なアイテムを提示できるようになっていくことを目指している。

アパレルを筆頭に、まだまだECに懸けられている責任と期待は大きい。今回のunisizeとRtoasterの連携が消費者ニーズをどのレベルまで拾い上げられるようになるのか、期待したい。

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