メルカリが2021年6月期第1四半期決算を公表 JP・USが好調、今後さらなる投資を加速か

ECのミカタ編集部

株式会社メルカリが、2021年6月期第1四半期決算について公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

高成長も2Q以降は営業赤字の可能性も

1Qの連結売上高は、前4Q比でコロナ禍が落ち着きを見せる中でもYoY+52%の221億円と高成長を達成した。連結営業利益は、4Qに引き続き1Qにおいても高い成長を続ける中、投資の抑制及びコスト削減による筋肉質な経営を行った結果、3億円の連結営業黒字となった。2Q以降に関しては、グロースを最優先にした投資の再加速によって営業赤字になる可能性があるとしている。

メルカリUSは「力強いGMV成長を維持」

海外展開に積極的な同社だが、メルカリUSにおいては、配送をより便利にすることに注力し、ユーザの利便性を高めてきた。6月にサンフランシスコで開始した即日配送サービス「Mercari Now」は、取引時間の短縮やコロナ禍の状況下において外出せずに発送ができることが評価され、出品者のうち4人に1人が配送手段として選択しているという。これを受けて地域拡大を図るべく、10月からニューヨーク市のマンハッタンとブルックリンでも運用を開始している。また、8月にはUPSでの発送についてQRコードを導入することで、これまで必要だった紙の印刷が不要になった。

メルカリUSについては、マーケティングへの投資を加速せずに、 4Qに引き続き力強いGMV成長を維持したとしている。また、10月1日から新規の出品に対して、11月2日から全ての出品に対して売価の2.9%と$0.30の決済手数料を徴収するという。決済手数料の導入によって、収益基盤を強化するとともに、更なるユーザ拡大やプロダクトの機能強化を行く方針とのことだ。

「メルペイスマート払い」利用者は着実に増加

メルペイ事業は、収益化を目指すフェーズと位置づけ、与信サービスの強化及びドコモや信金中央金庫等との外部パートナーとの業務提携効果の創出に取り組んできた。収益化に向けた注力分野の一つである「メルペイスマート払い」の利用者は着実に増加し、7月7日からスタートした「定額払い(分割払い)」のユーザ獲得も順調に進捗。また、加盟店開拓については、コロナ禍によって一部で停止していた外部パートナーとの加盟店開拓を再開している。

ドコモとの業務提携施策の一環として、d払いとメルペイの㻽㻾コードが共通化し、一つのQRコードで利用可能になった。これに伴い、共通QRコードにおけるドコモ経由での加盟店数が増加する等、引き続き外部バートナーとの連携強化を進めて行く方針とのことだ。

また9月に発生したメルペイを含む資金移動業者を通じた不正出金事案への対応として、これまでのメルペイの利用における本人確認、不正利用対策に加え、本人確認(eKYC)を強化。具体的には、新規の金融機関との接続時、接続済金融機関については初回の金融機関口座からのチャージ時にeKYCを義務付ける仕様に変更した。今回新たに追加のシステム等の投資を行い、不正利用対策をより一層強化するとしている。

コロナ禍の状況などをみながら、さらなる投資を検討か

1Q決算の連結全体としては新型コロナウイルス感染症による影響が落ちつきを見せる中でも、事業は高い成長を継続したようだ。今後の投資額については、成長が見込まれる場合はグロースを最優先した投資を再加速する可能性もあり、引き続き状況を注視しながら検討中だとしている。メルカリJPにおいては、前回の4Q決算で発表したFY2021.6通期でGMV  YoY+20%以上及び調整後営業利益率30%以上に対して想定通り進捗。ドコモとのID連携は、9月末で340万と想定以上のペースで増加しているという。メルペイにおいては事業環境を考慮し、4Qに続き、1Qもマーケティング等の投資を抑制したとしている。

引き続き、与信事業を中心に収益化の準備を進めながら、メルペイ利用における本人確認及び不正利用対策を一層強化することで、より安心・安全な利用環境を構築する方針とのことだ。メルカリUSは、4Qに続き1QにおいてもGMVが好調に伸長。コロナ禍による不透明感を注視しながらも、成長の加速に向けた投資を検討している状況となっている。また10月よりtake rate(手数料率)を実質的に引き上げ、収益基盤の強化を進めている。

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