[楽天]ヒット番付2020を公表!今年の世相を反映した売れ筋に

ECのミカタ編集部

楽天は、楽天市場における2020年を象徴する流行やトレンドを東西に分けて番付形式で公開した。楽天市場の購買データから読み取れる今年の特徴とはどのようなものだろうか。2021年の注目消費や注目トレンドとして期待が高い「期待株」も、注目の内容となっている。その概要について見ていこう。

楽天ヒット番付2020

楽天ヒット番付2020

おうちでグルメ消費vs応援消費

おうちでグルメ消費vs応援消費

食に対する意識が変化した2020年。自宅での食事の頻度が増えたことにより、毎日の食事をいっそう楽しみたい、手間は省きながらいつもと違った味に挑戦したい、というニーズが高まっているようだ。無水調理鍋は、食材と調味料を入れて火にかけておくだけで、簡単に美味しく煮込み料理などを調理できる。ホットサンドメーカーは、材料とパンを挟むだけでカフェのような熱々のホットサンドがお家で食べられる。

コロナ禍で帰省しづらい状況が続いたことで、故郷に思いを馳せ、消費を通じて各地域の事業者や生産者を応援しようという動きが活発だ。地域産品の新たな販路としてECを活用しようとする地方自治体の動きが見られ、2020年「楽天市場」において開催したWEB物産展の売上は例年の約6.3倍に。なお「楽天ふるさと納税」では、コロナ支援企画の寄付金額が10月に約33億円を突破。今後も地域産品の商品は充実して行くと見られることから、2021年もこの流れがより拡大・進化することは間違いなさそうだ。

韓国エンタメ消費vsおうちアウトドア消費

韓国エンタメ消費vsおうちアウトドア消費

韓国を舞台としたドラマの動画配信サービスや、アイドルオーディション番組により、韓国のエンターテインメント文化の人気が日本で再拡大した。その影響を受け、チャミスルなどの韓国の飲食料品や、シカクリームなどの韓国コスメが女性を中心に支持を集めている。

昨今続くキャンプブームが「ステイホーム」期間を経て、自宅でもアウトドア気分を味わおうと試みる人が続出。飯盒としてだけではなく、様々な調理に使える万能なメスティンや、室内でも安全に使える燻製機など、自宅でも簡単に使えるキャンプ用品が売れた。

おうちオフィス改革vsDIYエクササイズ消費

おうちオフィス改革vsDIYエクササイズ消費

テレワークや在宅勤務の拡大を受けて、自宅でも職場と変わらないオフィス環境を整備したいという消費者ニーズが伺える。オンライン会議用のウェブカメラなどだけでなく、体に負担がかからないようにと、椅子の長時間使用に適している「ジェルクッション」などを買う人が急増した。

自宅で過ごす時間が増えると必然的に運動量は減少してしまうもの。運動不足を自覚し、それを補うべく、”DIY”でエクササイズを行う機運が高まった。在宅勤務の場合には、これまで通勤時間に当てていた時間などを活用し、外出は控えながら、自宅で運動するための、「トレーニングベンチ」などの商品が人気だ。

ワンマイルファッションvs愛でたい消費

ワンマイルファッションvs愛でたい消費

「ステイホーム」により、自宅の中で着る部屋着を中心とした生活を送る時間が増えている。ECの普及に伴い、買い物に出かけなくても様々な商品を買う事ができる。しかし、ちょっとした用事で、外出する際にも気兼ねなく着ることができる「ワンマイルウェア」と名前がついている商品がヒットしている。

相次いで様々なイベントが中止されるなど、人と交流する機会も減少した。「何かを世話することで、”つながり”を実感したい」という消費者心理を反映してか、観葉植物やペット関連の商品の売行きが伸びている。これは、単に人間が癒されたいのではなく、何かを世話して、「愛でたい」、というニーズの表れと言えるのではないだろうか。

おうちアップグレードvsストーリー消費

おうちアップグレードvsストーリー消費

2020年はおうち時間を充実させるため、家具やインテリア雑貨の売上が拡大した。来年もこのニーズが高まると予測。おうち時間をより一層心地良いものにするため、間接照明やホームシアターだけでなく、家庭用のプール、サウナなどのキーワード検索数や売上も伸びており、来年も商品人気が高まると見ている。

身近にモノが溢れている昨今、作り手の顔が見え、商品ができあがるまでの過程や苦労、生産者の想いなどが分かるような、ストーリーのある商品に注目が集まっている。長崎県の工芸品である波佐見焼や、愛媛県の今治タオルなどが人気だ。

世相を反映した楽天年間の売れ筋に

楽天は、今回の年間番付について次のように総括している。

「2020年は新型コロナウイルスの影響により、生活を取り巻く環境が一変。厚労省が提示した『新しい生活様式』の実践例に通販の活用も挙げられるなど、今年新たにインターネットショッピングデビューした生活者も多い。2020年台初めてのヒット番付では、生活の変化を反映したキーワードが並んだ。

東の横綱は『応援消費』。コロナ禍で帰省しづらい状況が続いたことで、故郷に思いを馳せ、消費を通じて各地域の事業者や生産者を応援しようという動きが活発だ。西の横綱には『おうちで本格グルメ消費』が座った。料理の手間は省きつつ、本格グルメを楽しみたいという欲張りなニーズを満たす調理家電等が人気に。一番身近な毎日の食事を、より楽しく・より美味しいものにしようという消費者の想いを反映したものとなった。東西でそれぞれ、新型コロナウイルスの影響がうかがえるが、より前向きになるための消費動向と言えるだろう。

関以下も、おうち時間を楽しく充実したものにしたい、という世相を反映したものに。家にいながらアウトドア気分を味わう『おうちアウトドア消費』や、自宅でしっかりエクササイズするための『DIYエクササイズ消費』、在宅勤務の環境を整える『おうちオフィス改革』などは今年ならではの消費傾向だ。また、韓国を舞台としたドラマの動画配信サービスや、日韓合同のアイドルオーディション番組の人気を受け、女性を中心とした『韓国エンタメ消費』が目立った。また、外出する際にも気兼ねなく着ることができる『ワンマイルファッション』や、人と会う機会が減った昨今、人は実は手間をかけ、世話をしたいという気持ちを体現している『愛でたい消費』もランクイン。

来年は『新しい生活様式』でより前向きに生活できるよう期待を込めて、生産者の想いや苦労が分かるような商品を購入する『ストーリー消費』や、おうち時間をより一層心地良いものにするための『おうちアップグレード消費』が期待株に並んだ。東西10のキーワードを眺めれば、2020年という年の輪郭が鮮やかに浮かび上がってくるのではないだろうか?」

絶大な集客力を有する日本発の巨大ECプラットフォーム、楽天市場。2020年の年間番付も、楽天らしい世相を反映したものとなったようだ。

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