『おトクにマイカー定額カルモくん』のナイル株式会社が総額50億円超の資金調達を実施

ECのミカタ編集部

ナイル株式会社は、総額約37億円の第三者割当増資とあわせ、複数金融機関から合計13億円を上限とする融資契約を締結、総額で50億円超の資金調達を実施した。

累計額は55.7億円に

デジタルマーケティング事業、メディアテクノロジー事業、モビリティサービス事業を営むナイル株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:高橋飛翔、以下、ナイル)は、DIMENSION株式会社、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社、株式会社環境エネルギー投資、株式会社博報堂DYメディアパートナーズ、SBIグループ、日本ベンチャーキャピタル株式会社、グリーベンチャーズ株式会社、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社、その他個人投資家に対し総額約37億円の第三者割当増資を実施した。

さらに複数金融機関から合計13億円を上限とする融資契約を締結、総額で50億円超の資金調達を実施。これにより、これまでの第三者割当増資による資金調達累計額は55.7億円となったことを公表した。

100年に一度の自動車市場の変化に対応

資金調達の背景は次のようなものだ。同社は、2018年1月に「おトクにマイカー定額カルモくん」をローンチ。自動車購買プロセスにおけるデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)をテーマとし、月額1万円台からの割安な料金で新車が持てるサービスを完全非対面でのインターネット販売にて展開してきた。

こうした自動車産業におけるDXの取組みは、コロナ禍におけるニューノーマルの中で日増しに高まっているという。加えて、自動車産業はシェアリングや自動運転、電気自動車など、100年に1度の技術・サービス革新による著しい変化の波にさらされている。

その結果、個人が所有する自家用車のマーケットにおいても、今後大幅な市場環境の変化が予想されており、時代のニーズに即したサービスの登場と浸透が望まれている。同社は、今回の資金調達を通じ、自動車購買プロセスにおけるDXを推進するとともに、個人のマイカー所有における新たな選択肢を提示し、日本を代表する産業である自動車産業をよりいっそう活気あふれるものとすべく展開していくものとみられる。

資金調達の目的について、ナイル社代表取締役社長、高橋飛翔氏は、次のように述べている。

「当社では過去3年間で累計45,000件に及ぶサービス申込みをいただき、数多くのお客様にマイカーを提供してまいりました。この度の資金調達に伴い、当社は定額カルモくんにおけるマーケティング活動を強化し、より多くのお客様にお得なマイカーをお届けしていく所存です。加えて、定額カルモくんをより価値あるサービスとすべく、自動車整備工場や自動車ディーラー、サービスステーションなど自動車関連事業者様とのアライアンスを強化・拡充してまいります。また、モビリティサービス事業のみならず、当社が運営する各事業との親和性が高い企業のM&Aについても積極的に検討いたします」

日本市場でのマイカー需要のすそ野を広げる

引受先からも次のようなコメントが出されている。

DIMENSION株式会社 代表取締役 宮宗孝光氏

「これまで数千名の経営者・起業家の方とお会いしてやり取りしてきましたが、高橋社長を始め、経営陣・スタッフの皆様の意識・姿勢・実行力の高さは鮮明に印象付けられています。カーリースという人々の生活インフラに根差した大切な領域でも、ナイル社の皆様であれば良い形でDXや各社との連携を進め、お客様に広く支持されるサービスを展開されていくと判断し、今回リード投資家として出資・支援をさせていただきました。ナイル社の皆様と一緒に、これからも『世の中にとって意義・価値がある事業の創出』に注力していきます」

JICベンチャー・グロース・インベストメンツ株式会社 代表取締役社長CEO 鑓水英樹氏

「本投資の意義は、自動車業界における地域産業エコシステムの活性化に貢献することです。日本の人口減少にともない自動車販売台数の成長が踊り場となり、ディーラーや整備工場等の地域産業の停滞が懸念されています。ナイル社が提供する車の定額制利用サービスは、マイカー利用の裾野を拡大するとともに、自動車関連事業者とのアライアンス形成により、新たなエコシステムの構築に寄与しうるものです。弊社はこのようなベンチャー企業への支援を通じ、日本の幅広い産業へのリスクマネーの呼び水効果となることを目指しています」

株式会社環境エネルギー投資 代表取締役社長 河村修一郎氏

「脱ガソリンという大きな流れの中で注目を集める電気自動車(EV)は、ランニングコストが低いためカーリースとの相性が良く、ナイル社が近い将来、EV普及を加速させる仕掛けができるのではないかと感じています。さらに、人口減少が見込まれる社会全体において、地域の移動手段が年々制限されていく中、安価に自動車を利用できる『おトクにマイカー 定額カルモくん』は、地域経済にとって重要な役割を担っていくと考えています。上記の社会課題を解決するため、弊社の投資先・投資家ネットワークを活用しながら、成長をサポートしてまいります」

株式会社博報堂DYメディアパートナーズ 代表取締役社⻑ 矢嶋弘毅氏

「DXの進展によりスピードのある変革・事業展開が求められるなか、ナイル社が有するデジタルマーケティングに関する知見・ノウハウは当社の新規事業開発にとって、大きな力になってくれるものと期待しています。また、当社が有する総合メディア会社としてのネットワーク、ナレッジを活用することで、カルモを軸としたナイル社の更なる事業成長に繋げていけるものとも確信しております。今回の出資を機に、両社の強みを活かしながら、相互の事業発展に繋げていければと考えています」

日本ベンチャーキャピタル株式会社 代表取締役会長 奥原主一氏

「(投資理由ですが)以前投資した際に非常に慎重な経営をしておられたので新たなファンドでの投資も是非行わせて頂くことになりました。昨今大規模な資金調達をした後は、売上や利益等の後先考えずに資金を使う事ばかり考える経営者が目立つ中、高橋社長は彼らとは一線を画していると考えています。また高橋社長であれば、旧態依然とした自動車の流通業界に風穴を開けて頂けると期待しています」

グリーベンチャーズ株式会社 代表取締役社長 相川真太郎氏

「モビリティ領域のDXに挑戦するナイルとご一緒できることを大変うれしく思います。リアル空間へインターネットテクノロジーが浸透する時代において、『MaaS』や『CASE』はその中心となる最重要のテーマです。デジタルマーケティングのプロフェッショナル集団であるナイルが、どのように人と自動車の関係を再構築し、新しい社会を構想していくのか非常にワクワクしています」

デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社 代表取締役社長CEO 島田雅也氏

「時代の変化とともに成長している個人向けカーリース市場において、デジタルを最大限活用し、生活者のニーズにきめ細かく対応するサービス『おトクにマイカー 定額カルモくん』を提供するナイル社の大きな成功を確信しております。デジタルを軸に広告・マーケティングビジネスを展開する当社としては、今回の資金調達への参画を通してナイル社の今後の成長に寄与することで、デジタル社会への新たな貢献につながることを期待しています」

エネルギー、環境、モビリティ、そして日本国内の基幹産業という意味でも、自動車市場は激変に見舞われている。その一方で国内人口が減少に転じており、市場そのものが狭まる中で、同社の大規模な資金調達は、新たな施策展開の上で、大きなアドバンテージを得ることになりそうだ。

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