AmazonがAI活用の『ディスタンス・アシスタント』を日本の物流拠点に導入

ECのミカタ編集部

Amazonは、「ディスタンス・アシスタント」の技術を日本の物流拠点、フルフィルメントセンター(FC)と配送拠点、デリバリーステーション(DS) に導入したことを公表した。

リアルタイムでディスタンスがわかる

Amazon(所在地:東京都目黒区)は、「ディスタンス・アシスタント」の技術を日本の物流拠点、フルフィルメントセンター(FC)と配送拠点、デリバリーステーション(DS) に導入したことを公表した。「ディスタンス・アシスタント」は既に米国、インド、ヨーロッパのAmazonの施設で展開しているという。

同社は、人工知能を搭載した革新的な技術としており、リアルタイムで人と人との距離が確保できているかを表示し、現場で働くスタッフが2メートル以上のソーシャルディスタンスを確保できているか、自ら確認するのに役立つという。

AIが周囲の人と適切な距離を保つよう注意を促す

AIが周囲の人と適切な距離を保つよう注意を促す

「ディスタンス・アシスタント」は、人工知能、拡張現実、機械学習を活用し、カメラに映る個人の動きを追跡し、周囲の人との物理的な距離を測定する。このスタンドアローン型ユニットは、機械学習モデルを使用して、周囲の環境と人を区別できる。深度センサーと組み合わせることで、アルゴリズムが人と人との正確な距離を測定し、モニター上にアラートを表示する。

Amazonは、「ディスタンス・アシスタント」をFCとDSの人が集まりやすいエリアに設置しているという。カメラの前を人が通ると、モニターにはライブ映像が表示され、他の人が2メートル以内にいるかどうかをモニターの画面に表示されるインジケーター(円)で知らせ、周囲の人と適切な距離を保つよう、働くスタッフに注意を促すように設計されている。相手から2メートル以上離れている場合は緑の円、2メートル以内の場合は黄色の円、さらに距離が近い場合は赤の円で表示される仕組みとなっている。

FCでの感染対策をテクノロジーで強化

アマゾンジャパンのFC事業部 統括本部長の島谷恒平氏は、次のように述べている。

「当社は常にスタッフの安全を最優先事項とし、たくさんの安全対策を取り入れてきました。このグローバルなイノベーションを日本で導入できることを嬉しく思います。ソーシャルディスタンスを保つことは行動習慣であり、『ディスタンス・アシスタント』はソーシャルディスタンスの確保の改善、また安全慣行を強化してくれるでしょう。Amazonで働くスタッフがよりたくさんのお客様に笑顔をお届けするため、今後もスタッフの健康を守る取り組みに尽力してまいります」

Amazonはこの技術を一般公開しており、規模の大小にかかわらず、個人や企業は無料でソフトウェアをダウンロードし「ディスタンス・アシスタント」が作成できる。Amazonの最優先事項は働くスタッフの健康と安全の確保だとしており、この革新的なソリューションは、新型コロナウィルス感染症の安全対策として最近導入したものだ。

Amazonはまた、新型コロナウィルス感染症対策として、マスクの常時着用の義務化や毎日の体温測定に加え、トレーニングや採用プロセスの変更など、すでに世界各地で150以上の変更を実施しているそうだ。新型コロナウィルス感染症が拡大する中、FCやDSなど多くのスタッフが働く現場で、感染症予防対策としてソーシャルディスタンスを確保することが重要となる中。この技術は、Amazonで働くスタッフの就業中の健康と安全を確保するためのさらなる施策となりそうだ。

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