Pinterest、 Z世代とミレニアル世代のファッショントレンド分析結果を発表
写真共有サービス「Pinterest(ピンタレスト)」は、Pinterest の新規ユーザーの大部分を占め、成長を押し上げている Z世代とミレニアル世代が、それぞれショップタブ(欧米で新たに導入された購入可能なプロダクトピン専門のタブ)で検索しているファッションやメイク、インテリアの商品を分析し、その結果を発表した。
最新の調査によると、両世代は支出額も多く、米国では、Pinterest に毎週アクセスしているユーザーは Pinterest 非ユーザーに比べて毎月 2 倍多く支出しており、1 回の購入量も 85% 多くなっている(米 Dynata 調査:2021 年 4 月)。
Z 世代には淡いカラー、ミレニアル世代には鮮やかなカラーが人気
◆アイメイク
Z世代は「ミントカラーのメイク」(検索数:7 倍)、「ホワイトアイライナーのメイク」(検索数:4 倍)、「キャンディーカラーのメイク」(検索数:4 倍)など、明るいパステルカラーの商品を検索している。
一方、ミレニアル世代には「ブルーアイライナーのメイク」(検索数:11 倍)、「レッドアイシャドウのメイク」(検索数:17 倍)、「グリーン&ゴールドアイシャドウのメイク」(検索数:8 倍)などの商品が人気となっている。
◆リップメイク
Z世代には「ピンクリップグロス」(検索数:7 倍)や「ブラウンリップグロス」(検索数:5 倍)など、つややかでナチュラルなルックが人気で、ミレニアル世代では「グリッターリップ」(検索数:13 倍)や「ブラウンリップカラー」(検索数:9 倍)などラメが入ったインパクトの強いリップがトレンドとなっている。
◆ネイル
Z世代は「サマーパステルネイル」(検索数:60 倍)や「ラベンダーデザインネイル」(検索数:17 倍)のプレスオンやデザインの商品、ミレニアル世代は「サマーカラーアクリルネイル」(検索数:154 倍)や「レインボーカウプリントネイル」(検索数:11 倍)のための商品を検索している。
常識にとらわれないスタイルの Z世代、流れるようなシルエットがトレンドのミレニアル世代
トレンドリーダーで、多様性を認める価値観を持つZ世代は、常識にとらわれないスタイルのアイテムを購入している。「ジェンダーレス サマーファッション」(検索数:31 倍)、「パッチワークパンツ」(検索数:17 倍)、「ブラックレザーショートパンツ サマースタイル」(検索数:18 倍)などに加え、長らくトレンドであったハイウエストジーンズに代わり、「ローライズジーンズスタイル」(検索数:17 倍)の人気が復活しそうだ。
「クレイリング」人気に火をつけた後、Z世代の興味は「かわいいクレイピアスのアイデア」(検索数:30 倍)に移っていると見られる。
ミレニアル世代も引き続き「ニューノーマル」スタイルを探しているが、部屋着のスウェットパンツからの移行はゆっくりで、着心地がよくゆったりとしたスタイルを選び、カラフルなメイクを組み合わせているようだ。
「ロングスカート」(検索数:65 倍)、「ロングガウン」(検索数:38 倍)などの商品を検索しており、「ベージュパンツ カジュアル」(検索数:37 倍)や「ラベンダーシューズコーディネート」(検索数:18 倍)など、明るいメイクとライトなパステルカラーでコーディネートしている。
パステルな部屋を好むZ世代、ポップなカラーを求めるミレニアル世代
「2000年代 インテリア」は、Z世代とミレニアル世代に共通するショッピングトレンドで、検索数はそれぞれの層で 30 倍と 38 倍増加している。
Z世代には「セージカラー ベッドルーム」(検索数:27 倍)、「パステルインテリア アイデア」(検索数:12 倍)、「ピーチカラー バスルーム」(検索数:20 倍)などフレッシュなカラートーンのアイテムが購入されている。また、「スケボー部屋インテリア」(検索数:30 倍)などのインテリアデザインも検索されている。
ミレニアル世代は、「赤い椅子 リビング インテリア」(検索数:32 倍)や「ブルー ソファ リビング」(検索数:24 倍)などポップなカラーとデザインの商品を購入し、インテリアに明るいタッチを取り入れようとしている。
また、「モダンボヘミアンシック ベッドルーム」(検索数:20 倍)や「クリスタルルーム」などを検索していることから、心安らげるベッドルームを作ろうとしている様子がうかがえる。
最近よく耳にする「Z世代」という言葉。「Z世代」とは1996年~2012年ごろに生まれた世代で、一方の「ミレニアル世代」とは、1981年~1995年ごろに生まれた世代である。
ともすれば、どちらも「若者」「若年層」と括られてしまうことがあるが、Z世代はデジタルネイティブで、より多様な価値観を持っているのが特徴だ。
特に米国では、Z世代が人口の4分の1を占めるほどの大きなグループとなっており、今後のマーケティングにおいては、Z世代の価値観や動向がますます無視できないものになっていくだろう。