コロナ禍でショッピングアプリが急成長、2021年1~5月の世界におけるアプリ経由の購買商品数は30%増加
モバイルアプリマーケティングとリターゲティングプラットフォームを提供するLiftoff Mobile 株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:Mark Ellis)は、モバイル市場データプラットフォームを提供するApp Annie 社、ネイティブアプリ・プラットフォームを提供するPoq 社と共同で「ショッピングアプリレポート」を発表した。
コロナ禍でショッピングアプリが急成長
新型コロナウイルスのパンデミックを受け、ショッピングアプリが注目されるようになり、ここ数年間で増えていた利用がさらに加速した。
ショッピングアプリに費やされた時間は2020年1月以降、世界全体で49%増加し、2021年4月には約1,800万時間(週あたり)に達している。地域別で見ると、アジア太平洋地域で54%と最も顕著な成長が見られ、南北アメリカ大陸(40%)、欧州(38%)がそれに続いている。
ロックダウンなどの制限緩和後もモバイルショッピングの需要は続いているため、ショッピングアプリは今後も成長を続ける見込みだ。2021年1月から2021年5月の期間でモバイルショッピングの利用率は30.1%増加し、購入額も同期間で15.8%増加した。
AndroidがiOSを上回るコストパフォーマンスを発揮
AndroidユーザーのCPIは2.13ドルで、3.85ドルのiOSと比較してより良い価値 (1インストールあたり1.72ドルの節約) を生み出している。
CPA でみると、 iOS (33.99ドル) で購入ユーザーを獲得するには、Android (12.88ドル) の約2倍の費用がかかっている。AndroidアプリのITA(インストールからの購入)率は16.5%で、iOS (11.3%) を5.2ポイントも上回る結果となった。
ラテンアメリカが優れたパフォーマンスを記録
地域別にみると、ラテンアメリカが低コストでのインストールかつ優れたパフォーマンスにより、目覚ましい成長を遂げている。
アジア太平洋がそれに次ぎ、より手頃な価格で高いエンゲージメントを記録している。
バナー広告がインプレッションの大半を占める
広告フォーマット別にショッピングアプリの月次平均インプレッション数をみると、主力の広告フォーマットであるバナー広告に人気が集まっている。
バナー広告が76%と高い割合を占め、高価な広告フォーマットはほとんど使われていないのが現状だ。
コロナ後も続くニューノーマルに
Liftoff のCEO Mark Ellis氏はこのレポート結果に対し、「パンデミック後に自粛緩和が進み、店舗営業が再開する中でもモバイルショッピングへの関心が続いていることから、これが一時的な傾向ではなく、ポストコロナ時代後も続くニューノーマルとなるだろう」とコメントしている。
もはやECの世界において「モバイルファースト」は常識だが、とりわけスマートフォン向けに完全カスタマイズされたショッピングアプリの消費者利便性は高い。今後は世界中の事業者がショッピングアプリの開発や改善にしのぎを削っていくことになるだろう。