今更聞けない!話題のライブコマースの基本とおすすめツール4選

ECのミカタ編集部

ライブコマースとは?

ライブコマースとはインフルエンサーや会社の社員がライブ動画を配信し、動画の中で商品の販売やそのまま購買できる新しい販売形態です。
配信中にユーザーは商品に対しての質問などもできるので、非対面でありながら密接なコミュニケーションの実現ができるのがポイント。
ネットショップ特有の不安を解消することができユーザーの購買意欲を上げることができる今まさに注目のマーケティング手法なのです。

ライブコマースの中国市場と認知度について

そもそもライブコマースはいつどこで流行り始めたのでしょうか?
また日本の認知度はどれくらいなのでしょうか?

発症は中国?中国で流行りのワケ


経済産業省によると2019年度中国のBtoC-EC市場規模は約207兆円規模であり、その中でライブコマースのシェアは約7兆円でした。しかし新型コロナウイルスにより巣篭もりの習慣がつきネットショップを利用するユーザー数が爆増、それに伴い中国のライブコマース市場規模は2020年末までには少なくとも2019年の倍の約14兆円に達すると予測されております。
中国で流行った理由としては下記に挙げられます。
・ライブ配信限定の値引きやキャンペーンが頻繁にありユーザーは安く購入ができる
・有名なインフルエンサーが商品を紹介することで商品に対しての安心感が生まれる
・配信されるコンテンツがエンターテイメント性に長けていて楽しい買い物体験ができる

まだ8割が知らない?日本での認知度と利用状況


一方日本での認知度と利用状況はどうなのでしょうか?
マクロミルと翔泳社の共同調べによると、ライブコマースについて「内容も含めてよく知っているのは」4.1%、「実際に商品を買ったことがある」のは3.3%。 という結果に対して78.1%の人が「よく知らない/わからない」と回答しました。

日本での浸透率はまだまだ低いままですが、総務省の調査によるとインターネット利用者のうち、ネットを利用して買い物をすると回答したユーザーの割合は2019年時点で55.8%。
EC市場も5年前と比較して約2倍の成長をしているというデータもあるので今後日本のライブコマース分野に置いても徐々に伸びることが期待できるのではないでしょうか。

ライブコマースのメリットデメリットとは?

これからライブコマースを取り入れたい方へ向けてメリット・デメリットを解説します。

メリット


新しい顧客の獲得が見込める
もともと自社の商品やブランド自体認識がされてなくても、インフルエンサーや有名人を通して知ってもらうきっかけ作りができます。
会社自体のイメージアップにも繋がり、今までアプローチができていなかった層へアピールができることは非常にメリットです。

EC特有の不安が解消される
ユーザーとリアルタイムで繋がることができるのでECサイト上の画像や口コミだけじゃ判断できない内容も気軽に質問ができるのがライブコマースだからこそできること。
ユーザーの不安が解消されクリアな状態になることで購入意欲を上げることへ繋げられます。

ユーザーの声を次に活かせる
商品に対するユーザーのリアルの声が届けられます。
また録画しデータとして蓄積できるので今後の商品企画に活かすなどただ販売ツールとして使用するのではなく分析ツールとしても機能します。

デメリット


配信者によって売り上げが左右される
主にインフルエンサーやインスタグラマーなどを起用する企業も多くありますが、有名人を起用したからと言って必ず売れるとは限りません。
ユーザーは企業案件だとわかっているのがほとんどなので商品に対しての熱量や知識・説明が足りていないと購入まで繋げることができず費用対効果が出ません。

生配信のリスク
動画編集ではなくリアルタイムで発信をするので万が一配信中にトラブルが起こったときは炎上のリスクも想定しなければなりません。
また当日急に配信しても集まるユーザーはわずかなので事前にSNSで告知をするなど事前準備にもコストと時間がかかります。

ライブコマースの始め方

ライブコマースの概要やメリット・デメリットが抑えられたところで、運用するために知っておくべき流れや配信のポイントを理解しておきましょう。

一連の流れ


・売る商品の選定
・配信するツールの決定(自社サイトorプラットフォーム)
・出演者の選定(自社スタッフorインフルエンサー)
・SNS告知などの事前準備
・配信
・配信後のデータ分析

運用のポイント


ライブの内容を重視
よりエンターテイメント性が高いものほど集客や購入意欲に繋がるのであらかじめ台本を作成するなどコンテンツ作成はとても重要なプロセスになります。
ただ商品を紹介するだけではなくよりユーザーとコニュニケーションを多くとり、配信が楽しいからこそ商品が売れるという仕組みを理解することが大切です。

配信頻度やデータ分析を必ず行う商品や起用するインフルエンサーにもよりますが配信頻度は週1日程度が推奨されています。
また配信後は必ずデータ分析を行いましょう。
ライブで売れた商品、売れなかった商品、SNSからの流入数はいくつか・・など次の戦略に活かすためにただ配信をして終わりではなく分析機能としても使用しましょう。

アパレル業界での日本事例

新型コロナウイルスの影響もあり、リアル店舗での販売が難しいアパレル業界ではライブコマースを導入している企業も徐々に増えています。
実際に日本で導入している企業をご紹介します。

ファーストリテイリング(ジーユー・ユニクロ)


名称はUNIQLO LIVE STATION(ユニクロライブステイション)
自社サイト内とアプリでライブコマースをスタート。
スタイリストやファッションモデル、バイヤー、スタイリストなどが登場しユーザーの質問やコーディネートのポイントをプロの目線から解説。

SHIPS(シップス)



名称はSHIPS SHOPPING TV(シップスショッピングシャワーティービー)
自社サイトのURLにアクセスするだけで参加可能。
生活スタイルや価値観を踏まえてつくったメンズ向けの小物をバイヤーの解説で紹介。

ベイクルーズ


名称はLIVE STYLNG(ライブスタイリング)
自社サイトのURLにアクセスするだけで参加可能。
様々なブランドを展開しており、ブランドごとにテーマを設定して配信。

ライブコマースのおすすめ導入アプリ・サービス4選

HandsUP By17LIVE


運営会社 17LIVE株式会社
ライブ配信プラットフォームにおいて、アジアNo.1の実績を誇る「17LIVE」が運営。
10代〜20代の登録層が多く全世界4,500万人を超えるユーザー数を支える業界最大規模のサーバーを保有しているので、安全性があります。

LIVE★X(ライブクロス)


運営会社 株式会社電通ダイレクトマーケティング
専門会社として培ってきたノウハウや実績を活かし集客から改善まで一貫してサポートし
インフィマーシャルなどを売るための動画作成やSNSでの集客が得意としてます。

au PAY マーケット ライブTV


運営会社 KDDI株式会社、auコマース&ライフ株式会社
KDDI系列のECモール、au Wowma!のライブ配信サービス。
メインユーザーは30代~40代となっておりauの携帯を利用しているユーザーだけでなく、auが提供する関連サービスのユーザーが利用できるプラットフォームです。
アプリダウンロードが必要です。

SHOPROOM


運営会社 SHOPROOM株式会
スマートフォンのアプリとパソコンのブラウザからアクセス可能であり、若い世代も含めて幅広い層のユーザへの訴求が可能なのが魅力です。
ライブ配信のプラットフォームとしての認知度も高く、過去にはタレントがドラマで着用した衣服を紹介するなど話題性に溢れる配信が多く観れます。

まとめ

まだ日本に浸透していないライブコマースですがしっかり自社商品やターゲットの続映を分析した上でひとつの手段として運用をすればより商品の認知度や集客に繋がるかもしれません。
5G時代の到来やEC市場の変化に合わせて検討してみてはいかがでしょうか。


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