SalesforceがSlack-First Customer 360の連携強化とSlackの新機能を公表

ECのミカタ編集部

米国セールスフォース・ドットコム(以下、米国Salesforce)は、Salesforceの製品や業界向けソリューションにSlackを連携するSlack-First Customer 360の強化と、組織の壁を越えたコラボレーションを向上させ、チームが非同期型の働き方を実現するSlackの新機能を発表した。

“Slack-First Customer 360”へと進化

Salesforceは、顧客に関するあらゆるデータを1カ所に集めて、顧客を“全方向”から捉える「Customer 360」を提唱してきた。Slackと連携することで、このコンセプトを「Slack-First Customer 360」に進化させ、従業員、パートナー、顧客が、すべてデジタル化された環境でCustomer360を実現することを目指している。

今回、それに先行してSlackと連携したSales、Service、Marketing、Analyticsに加え、Commerce、Experience、Platform、Trailhead、MuleSoft、Quipなどの製品と、Sustainability、Corporate & Investment Banking、Healthcare & Life Sciences、Philanthropy、Nonprofit、Educationなどのインダストリー・クラウドや製品とSlackの連携を開始した。

サービスの概要

◆Slack-First Sales

Slack-First Salesは、営業チームがどこにいてもリアルタイムにコラボレーションして、より多くの商談をより速く成約できるよう支援する。Slackを利用している営業担当者は、営業サイクルが平均で15%短縮されているという。営業担当者はSlackでSalesforceの商談に直接アクセスし、更新・共有できるようになった。また、アラート機能の強化により、重要なアカウントの最新情報を常に把握し、調整することができる。

◆Slack-First Service

Slack-First Serviceにより、チームが連携してリアルタイムのカスタマーサポートを提供し、必要に応じて顧客を直接チャネルに招待することができるという。サービスエージェントは、Slackで関連するService Cloudのケースデータ、エキスパート、チャネルにすぐにアクセスでき、顧客満足度スコアが11%向上しているとしている。新しいSwarming機能とエキスパートファインダー機能により、部門を越えたチームが優先度の高いインシデントに共同で取り組み、顧客のケースをより効率的かつ効果的な解決を後押しする。

◆Slack-First Marketing

Slack-First Marketingは、マーケティングチームと代理店パートナーが、共有のデジタルワークスペースでコラボレーションできるようにする。マーケターを対象とした世界的な調査によると、リアルタイムでの顧客とのエンゲージメントが最重要課題となっている。マーケティング担当者は、EinsteinのレコメンデーションをSlack上で活用してジャーニーのプランニングを加速することができ、Pardotの自動化により、すべての部門が単一の共有された顧客ビュー上で協働できるようになる。

◆Slack-First Commerce

Slack-First Commerceは、チームがビジネスをより深く理解し、変化するトレンドに適応し、顧客や同僚とのつながりを深めるのに役立つ。アラート機能の強化により、チームはビジネスのトレンドを先取りし、また、注文に関わる問題を迅速に解決することができる。

◆Slack-First Experience

Slack-First Experienceは、キャンペーンをよりリアルタイムに可視化することで、企業のブランド構築やマーケティング投資に対するアクションを支援する。CMSとの連携により、新しいコンテンツが公開されると社内外のチームに通知される。

◆Slack-First Platform

Slack-First Platformでは、管理者と開発者の誰もが、あらゆるビジネスシステムのデータを統合するローコードツールを使ってアプリを構築できる。新機能により、チームは従業員、パートナー、顧客のアクションや承認をSlack上で直接表示するエンドツーエンドのワークフローを作成可能だ。

◆Trailhead for Slack

Trailhead for Slackは、パーソナライズされたAIを搭載した学習機能をSlack上で直接提供する。これにより、従業員はSlackの単一の環境で仕事と関連スキルの学習をシームレスに行うことができ、従業員の育成目標の達成や組織の人材育成に役立つ。

◆Slack-First Analytics

Slack-First Analyticsは、データに基づいたTableauのインサイトにSlack上でアクセスできるようになり、よりスマートな意思決定を迅速に行うことが可能だ。Einsteinの機能強化により、チームはAIを活用した予測を行うことができ、通知により関連するデータやトレンドの最新情報を得ることができる。

◆Slack−First Integration with Mulesoft

Slack−First Integration with Mulesoftは、複数のビジネスアプリをSlackに直接統合し、異なるソフトウェアやシステム間でのコンテキスト切り替えの必要性を排除する。新しい機能により、ユーザーはコードではなくクリックでアプリやデータをSlackに接続したり、自動化されたアラートをワークフローに含めたりすることができる。

◆Quip for Slack

Quip for Slackを使用することで、営業チームは1つのデジタルワークスペースで、単一の顧客ビュー上で共同作業を行うことができる。営業チームはQuipのドキュメントをSlackに直接埋め込むことができ、より手軽なコラボレーションと迅速な取引の実行が可能になる。

◆Slack-First Banking

Slack-First Corporate and Investment Bankingでは、銀行員がどこにいてもコミュニケーションを合理化し、より迅速に案件や商談をクローズすることができきる。新しいインタラクションサマリーにより、銀行員は1つのSlackチャンネルでアカウントの詳細を作成、共有、共同作業することが可能だ。

◆Slack-First Healthcare and Life Sciences

Slack-First Healthcare & Life Sciencesは、規模や複雑さに関わらず、組織や従業員が対面形式の仕事からデジタルファーストの仕事へと移行する際のナビゲート役を担う。SalesforceとSlackを利用することで、医療機関は専用のオンボーディングチャネル、ボット、必要なリソースやトレーニングセッションのアラートを通じて、スタッフの確保や新入社員の受け入れを行うことができる。

◆Slack-First Philanthropy

Slack-First Philanthropyは、従業員を関心のある活動に近づける。新しい機能により、従業員はSlack上で直接、寄付、ボランティア、キャンペーンの作成、非営利団体との連携を行うことができる。

◆Slack-First Nonprofit

Slack-First Nonprofitにより、組織は協働し、コミュニティを支援する単一のプラットフォームを手に入れることができる。チームは、社内外の適切な専門家をSlack上に集めてプロジェクトを共同で進めることができ、デイリーダイジェストでは重要な指標やトレンドを自動更新することが可能だ。

◆Slack-First Education

Slack-First Educationは、教育機関がよりつながりのあるキャンパスを作るのに役立つ。Slackの新しい学生支援ハブは、組織全体のデータをまとめ、教職員が学生を一元的に把握して、よりパーソナライズされた教育体験を提供する。

企業の本質的なデジタルシフトのために

米国Salesforceのプレジデント兼最高執行責任者であるブレット・テイラー氏は次のように述べている。

「私たちの仕事に対する考え方は、『行く場所』から『行うこと』へと変化しています。すべての企業は、従業員、お客様、パートナーをつなぎ、どこにいても仕事ができる世界で成功するために、『デジタル本社』を必要としています。世界中の組織がSalesforceとSlack上で『デジタル本社』を構築することで、より良く機能し、結果としてより速く成長することができます」

SlackのCEO兼共同創業者であるスチュワート・バターフィールド氏は、次のように述べている。

「『デジタル本社』を構築するということは、お客様、パートナー、従業員、コミュニティの関係者など、ビジネスに関わるすべての人をつなぐデジタルインフラをじっくり検討することを意味します。これにより、企業は新しい方法でイノベーションを起こし、コラボレーションを行い、そしてつながりを保つことができます。すべての企業にとって、自らを改革し、仕事をより柔軟で、インクルーシブかつ生産性を高めるためのまたとないチャンスです。SalesforceとSlackが協働して、デジタルファーストの新しい世界に対応するあらゆる企業の成功を支援する上で、これほど最良のタイミングはありません」

2020年に多くの企業がリモートワークに舵を切った時、それらの企業はオフィスでの日常業務をバーチャルな世界に置き換えるだけだった。今日、ワークプレイスが以前のようには戻らないことは明らかだ。

10社のうち9社がハイブリッドな環境での事業運営を計画しており、このような環境下では、企業は対面形式の会議、全社的なメール、オフサイトミーティングなど、これまで頼りにしてきた業務プロセスやツールをデジタルファーストの世界に合わせて再構築する必要がある。

今回発表されたSlack-First Customer 360のイノベーションは、社内外のチームが共通のチャネルで繋がり、誰もが安全にコラボレーションを行うことを可能にし、CRMデータを中心に構築されたワークフローを最適化することで、ビジネスのための信頼できる唯一の情報源と、信頼できる共有の顧客ビューを提供するものとなっており、分散して働く従業員の力を引き出し、CRMデータを中心とした柔軟なコミュニケーションへと導くことになりそうだ。

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