Salesforceが「コネクテッドショッパー最新動向」を発表 生成AIが小売業界へ与える変化が明らかに

ECのミカタ編集部

Salesforce、最新の消費者調査「コネクテッドショッパー最新動向」(第5版)を発表

株式会社セールスフォース・ジャパン(以下:Salesforce)は2023年11月10日、最新の消費者調査「コネクテッドショッパー最新動向」(第5版)の日本語版を発表した。本記事では一部内容を抜粋して紹介する。

調査概要

◆調査対象:2400人の買い物客、1125人の小売業界リーダー
◆調査期間:2023年5月18日〜6月21日
◆対象国:18カ国(オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、インド、日本、ルクセンブルク、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、英国、米国)

本レポートでは、生成AIをはじめとするテクノロジーのトレンドが、小売業の状況にどのような変化をもたらしているのかを明らかにしている。

以降で各項目を確認していく。

生成AIの影響力が強くなることが考えられる

買い物客と生成AIの関係について、回答者の大半は、生成AIを積極的には利用していないながらも、このテクノロジーがショッピングに役立つかどうかを探ることには関心を示していることが判明。

また、買い物客が抱く生成AIへの関心を受け、小売業者は自社のワークフローに生成AIを積極的に導入しないまでも、顧客エンゲージメントやオペレーションにおいて生成AIがどのような役割を果たすかの評価に追われている。

ECサイトは今後増加する傾向に

すでに、実店舗でのショッピングはコロナ禍後の回復期に入っている。2021年には購入の59%がデジタルで行われたと推定されているが、今年は51%に減少。しかし、今後はECと実店舗のタッチポイントを使い分けることにより、2025年にはECでの購入が全体の56%に増加すると予測されている。

ECサイトやアプリは各種ブランド、小売業者にとって最も人気の高いデジタルショッピングチャネルである。

その一方で、SNSやライブストリーミングサービスといった、ブランドや小売業者とはまったく関係ない最新のデジタルチャネルや配信アプリへの注目も高まっている。一例として、現在では買い物客の59%がSNSで購入したことがあると回答しており、2021年の15%から約4倍に増加している。

商品の発見、認知の場が移り変わっている状況を的確に捉えつつ、今後の施策展開を見当する必要があるだろう。

新たなロイヤルティプログラムが求められる

顧客行動が複雑化する中、ロイヤルティを獲得し維持することが困難かつ重要な課題となっている。

現在、買い物客が加入しているロイヤルティプログラムは、2021年の4.3個から減少し、平均3.4個と推定されている。買い物客がメンバーシップを絞り込む中、小売業者は最もロイヤルティの高い顧客を維持し、エンゲージメントを高めることを目的にロイヤルティプログラムを強化している状況だ。

しかし、現在はポイントプログラムといった既存施策を超えた新たな戦略が求められている。ブランドや小売業者は差別化された特典、体験を提供することで、顧客を囲い込み売上向上に繋げられるだろう。

生成AIはロイヤルティを高めウォレットシェアを拡大する

Salesforceのリテール担当VP兼ジェネラルマネージャーのロブ・ガーフ氏は、以下のようにコメントしている。

「消費者はショッピングジャーニーを通じて、店舗内でのブラウジングからソーシャルでの購入まで、リアルおよびデジタルでの多くのタッチポイントを行き来しています。生成AIは、小売業者のパーソナライゼーションを高め、摩擦を減らすためのゲームチェンジャーとなり、最終的にはロイヤルティを高めウォレットシェアを拡大するでしょう」。

デジタルの導入が過去20年間で小売モデルを完全に覆したように、小売業界に大きな影響を与えたテクノロジーは生成AIが初めてではない。そのため、今後は生成AIと既存システムが組み合わさることで、よりよりサービスの展開が期待されるだろう。

一方で、現状はターゲット設定に関する顧客インサイトの欠如や、プロモーションによる収益が予測できないといった課題も存在している。しかし、今後の情報蓄積によって次第に解決されることが想定される。生成AIという新たな技術は小売業界に変革をもたらし、結果的には大きく市場を拡大させる要因になるだろう。


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