OMO型店舗「ONWARD CROSSET SELECT」が約3年で全国137店舗に拡大　

株式会社オンワード樫山（以下：オンワード）は、OMO型店舗「ONWARD CROSSET SELECT」を2021年4月のスタートから約3年で全国137店舗まで拡大した。

新店舗はオープンから1カ月で売上1億円を突破

「ONWARD CROSSET SELECT」では、ブランドの垣根を越えて様々な商品を取り揃えている。そのため、幅広い品揃えの中から買い物が楽しめる。商品のセレクトは、約530万人の会員を有するオンワードメンバーズのデータを活用しながら各店舗のファッションスタイリストを中心に行う。会員データと各店舗のスタイリストにより地域に根差した顧客目線での売り場づくりを実現している。

中でも、岩手県初出店となった最大規模の新店舗パルクアベニュー・カワトク店は、2024年3月20日のオープンから1カ月で売上1億円を突破と好調に推移。

また、今春大阪府のららぽーとEXPOCITYや宮崎県のイオンモール宮崎等にも新規出店を行い、全国137店舗へと拡大。顧客からは「同じ売場内で多くのブランドを一緒に見られるのが新鮮」「お気に入りのブランドを購入するために他県まで出向いていたので、近くの店舗で購入できるようになって嬉しい」など、好評の声が寄せられているという。

より良いサービスのために日々試行錯誤

店頭のファッションスタイリストは「ONWARD CROSSET SELECT」について、以下のようにコメントしている。

「これまでは1つのブランドのみを担当していましたが、複数のブランドのお客さまと接することで、自分自身の接客スキルの向上や学びの意欲向上につながっています。また、多様なブランドに所属していたメンバーが集まっているので、固定概念に捉われず、より良いサービスのために日々試行錯誤しています。今まで以上に満足していただける店舗づくり・接客サービスを提供しています。ぜひ多くのお客さまに足を運んでいただきたいです」。

実物確認、試着などの需要に応える

経済産業省が2023年8月に公表した「電子商取引に関する市場調査（※1）」によると、2022年の衣料品のEC市場は2.5兆円程度、EC化率21.56%と、流通チャネルが店舗主体からECが常態化する状況となっている。

一方、オンワードメンバーズの会員に実施したアンケート（※2）によると「ネット通販で購入せず、店頭で購入する理由は？」という質問に対して、42.2%が「実物を確認して購入したいから」、37.0%が「試着して購入したいから」と回答した。

こうした状況を踏まえ、ECが常態化する中でも店舗における役割は大きいと判断。「ONWARD CROSSET SELECT」の精力的な展開に繋がっているという。

オンワードは引き続き、オンラインとオフラインのチャネルを融合したOMO型店舗を拡大する意欲をみせる。アパレル市場に大きな影響を与える「ONWARD CROSSET SELECT」の動向に注目、期待したい。

※1：経済産業省「電子商取引に関する市場調査」（2023年8月）
※2：回答者31900名、回答数52467件