コールセンターを在宅で行えるシステムとは?
コールセンターを自宅で運用するということは、かつての日本では考えられないことでした。しかし感染症の影響を受け自宅での勤務が推奨される今、コールセンターの形も変化が起きています。これからコールセンターの在宅化を検討している企業へ向けて、この記事では在宅化に必要なシステムやシステム提供会社などを解説します。
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在宅コールセンターとは
在宅コールセンターとは、その名の通りコールセンター業務を在宅で行うことです。
近年の感染症の影響や働き方改革に伴って、在宅コールセンターを導入する企業が増えてきました。またもともとコールセンター業界は従業員の移り変わりが激しく、常に人手不足が課題とされておりましたが、在宅化によって柔軟な働き方ができるようになったため再度注目され始めています。
在宅コールセンターに必要なシステム
これからコールセンターを在宅化することを検討するにあたり、まず揃えるシステムを覚えましょう。在宅コールセンターの場合、オペレーター間の連携がより一層必要なのでシステムは充実していなければいけません。
在宅コールセンターは、オンライン上のサーバーで提供されているクラウド型がよく採用されているので、クラウド型の基本的なシステムを3つ紹介します。
クラウドPBX
クラウドPBXとは、従来コールセンター内に構築されていた機内交換機がインターネット上で利用できる通信サービスです。場所を選ばずに電話環境を構築できるほか、設定もWebブラウザやアプリケーション上で簡単に行うことができる点が特長です。別々の拠点にいるオペレーター同士の電話回線をつなぐことが実現できます。
CTI(Computer Telephony Integration)
CTIとは、コールセンターに必要な電話をパソコンと連携できるシステムのことです。CTIを利用すれば、パソコン上で管理している顧客情報とかかってきた電話番号を連携させることができるため、顧客対応をスピーディーかつ効率的に行うことができます。そのためパソコンがあれば、コールセンターの全ての業務が自宅やオフィスで可能になります。
CRM(Customer Relationship Management)
CRMとは、お客様情報や履歴をデータとして蓄積し、対応時に活用することで、サービスレベルの向上や業務効率化を図るためのシステムです。お客様データを一元化することができるので、お客様に最適な対応をスピーディーに誰でも対応できる点が利点です。
セキュリティシステム
在宅コールセンター運用時の課題はセキュリティの安全性です。そのため、セキュリティ対策がしっかりとされたシステムを導入する必要があります。個人や会社全体でのウイルス対策を行い、会社内と同様またはそれ以上のセキュリティシステムを構築しましょう。
在宅コールセンター運用時の注意点
在宅コールセンター運用時の注意点をご紹介します。
セキュリティの安全性を確保する
コールセンターでは顧客の個人情報を元に対応を行うため、顧客情報は社内で厳重に管理されています。社内に構築されているネット環境はセキュリティ管理が厳重なのに対して、自宅で使用するネット環境では、個人情報の漏洩の可能性が考えられます。そのため、在宅でのコールセンター運用はセキュリティ管理を徹底的に行う必要があります。
費用負担の増加
自宅で業務を行う場合、ネット環境の調整や必要な機器の配布など費用がかかる場合も考えられます。勤務環境の整備も運用予算に組み込み、計画的な在宅コールセンターの導入を検討する必要があります。
在宅コールセンター導入に準備するべきこと
実際に在宅でのコールセンター業務を始めるにあたり、企業が準備するべきものは、多岐に渡ります。ここでは、最低限揃えておくべきものをご紹介します。
①クラウド型システム
オペレーターが操作するPCにクラウド型のコールセンターシステムを構築する必要があります。各システム提供会社の提供するシステム内容を比較し、自社に必要なものを提供する会社のクラウド型システムを活用しましょう。
②セキュリティ管理システム
システムが決まれば、運用するデバイスを選択します。自宅でのPCのウイルス感染を防ぐソフトの配布、セキュリティ対策が万全な電子機器をオペレーターに貸与するなどの対策を行いましょう。事前の対策をしっかりと行い、情報漏洩防止に努めましょう。
③マニュアルの作成
在宅コールセンターでは、自宅1人でお客様対応を行うため、対応力を統一するためのマニュアル作成を行う必要があります。
想定されるイレギュラーなものや、エスカレート先の選定などの詳細をマニュアルに含めましょう。さらに、ひとりでもイレギュラーな対応ができるオペレーターであることが望ましいため、研修などでオペレーターの質を均等にし、対応力向上のためのチーム改善も必要です。
④人材管理、勤務制度の管理
自宅勤務であるオペレーターの時間管理も必要です。そのため、勤務時間を会社外でも管理できるツールが現状無い場合は導入を検討しましょう。
また、どこでオペレーター対応をしてもクオリティを担保することは必然になります。そのためオペレーターの育成や評価制度をしっかり構築することも合わせて求められるようになります。
専用の機器で勤務中のオペレーターを監視することができるシステムなどもあるので、どのような管理方法で運用していくのか、検討が必要です。
在宅コールセンターシステムを提供する会社5選
在宅コールセンターのシステム導入について解説しましたが、企業が提供するクラウド型システムは様々です。ここでは在宅コールセンターに導入するべきクラウド型のシステムを提供する企業を5つ紹介します。
即開設可能なシステムを提供する企業2選
NTTコミュニケーションズ
大手通信会社NTT株式会社の子会社NTTコミュニケーションズは、「テレワーク・スタートパック」のサービスを提供しています。セキュリティ対策が万全なPCとネットワーク環境がセットになっており、1GBから50GBまでお客様のニーズに合わせたカスタマイズが可能です。
導入に当たる初期費用は端末にかかる料金、事務手数料、月額使用量です。1番人気の7GBコースは月2,200円(税込)で利用ができます。大手通信会社のノウハウを駆使したセキュリティ対策がされているので、在宅ワークにおける1番の問題点であるセキュリティ管理において、安心して使用することができます。
NTTPCコミュニケーションズ
上記と同じくNTTグループに所属するNTTPCコミュニケーションズが提供する「Master'sONE CloudWAN」は事務所にエッジ装置を装着するだけで、テレワーク環境が整います。
業務に不要なサイトをブロックし、通信の暗号化を行うのでセキュリティ面においても安心感があります。
初期費用抑えめ
株式会社インターコム
電話設備、回線工事不要のクラウド型なので、初期投資費用を抑えて在宅コールセンターを利用することができます。スマートフォンアプリで、担当従業員が不在であっても他のオペレーターに振り分けることでお客様の待ち時間を軽減させた応対をすることが可能です。
30日間の無料体験版の使用後に契約するか決めることができるため、自社に合うのかを選定しやすいこともポイントのひとつです。
勤務管理システムが特化している
株式会社オプティム
株式会社オプティムは、「Optimal Biz Telework」というテレワークに特化したシステムを提供しています。初期費用と1ユーザーあたり月額550円(税込)と導入しやすい価格帯を展開しています。従業員の使用するPCの管理はもちろん、スマートフォン用の専用アプリでスマートフォンの管理まで可能です。
休憩時間や勤務状況の確認だけでなく、不要なアプリケーションを使用していないかの確認を管理人が行えるため、テレワークにおける管理問題を徹底的にサポートします。在宅勤務化では難しいとされていたオペレーターの評価も自動的に分析し行われるため、オペレーターのモチベーション維持にも繋がります。
無駄を減らす
ビーウィズ株式会社
オペレーターがボタン一つでSVにヘルプサインを出せる機能性の高いチャットメッセージや、ビデオ通話などのフォローツールをビーウィズ株式会社は提供しています。通話内容をリアルタイムで認識しテキスト化するシステムが搭載されているので、お客様に何度も同じ質問を投げかけることがないため、険悪な雰囲気になることを防ぐことができます。
まとめ
今回は在宅コールセンターに必要なシステムやその導入方法について解説しました。在宅コールセンターはただ導入すればいいというものではありません。また、どんなシステムが、どのくらい必要なのかは企業によって異なります。しっかりと体制を整えた上で、企業の顔である顧客対応窓口のより良い向上を目指し、システムの導入を行いましょう。
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