EC事業者の6割「2022年はEC売上が伸びる」予想、8割以上がEC事業強化の意向
SaaS型ECサイト構築プラットフォーム「futureshop」を提供する株式会社フューチャーショップ(本社:大阪市北区、代表取締役:星野 裕子)は、自社サービスを利用する250の事業者を対象に、「EC活用の実態とアフターコロナの展望についてのアンケート」を実施した。その結果、6割を超える事業者が2022年は2021年よりもEC売上が伸びると予測していることが明らかとなった。
半数の事業者において2021年のEC売上が伸長
futrureshopシリーズを利用する250の事業者に、コロナ禍でのECの売上を2021年と2020年比較で聞いた。
その結果、多い順に「2020年より2021年の売上が伸びている(49.60%)」「2020年も2021年も売上はあまり変わらない(23.20%)」「2020年の方が2021年より売上が良かった(20.80%)」「2020年はECを運営せず(6.40%)」となった。
このことから、ほぼ半数の事業者において、2021年は2020年よりEC売上が伸びていることがわかった。
2022年のEC売上予測、6割が「2021年より伸びる」
次に2022年のECの売上予測を訪ねたところ、「2021年より2022年のほうが伸びると想定」がトップで60.00%にのぼった。
「2022年も2021年と変わらないと想定(24.00%)」「わからない(9.20%)」がそれに続いた。「2021年より2022年のほうが下がると想定」は6.80%にとどまっており、多くの事業者が、コロナ禍3年目となる2022年もEC売上が増加・維持されると予測している。
6割が自社ECでSNSに注力
現在自社ECで注力している施策を聞いたところ、SNS活用やネットでのPR活動、実店舗連携などのオムニチャネル対応、モール出店など、販促チャネルを拡大する動きに注力していることが見受けられた。
自社ECとECモールの双方を運営する事業者は7割
さらにECモールへの出店状況について尋ねると、「現在ECモールに出店している」事業者が約7割、「これまでECモールに出店したことはない」事業者が約2割であった。
少数ではあるが、「過去にECモールに出店していたことがあり、今はしていない(6.80%)」という事業者もみられた。
ECモールは商品を探している幅広いターゲットにリーチができる一方、顧客データの蓄積や活用ができない、モールのイベントが開催される、利益率の問題など、自社の戦略を実行しにくいといった特徴がある。本調査では、それぞれの特徴を活かしながら、EC事業を運営している姿が垣間見える結果となった。
事業者の8割以上がさらにEC事業を強化する意向
今後もEC事業に注力するか聞いたところ、83.60%の事業者(209社)が「EC事業をさらに強化する」と回答。続いて、「現状維持を考えている(15.20%)」「EC事業はこれまでのように力を入れない(1.20%)」となった。
多くの事業者が、コロナ禍が収束しつつある現在(2021年11月時点)も、EC事業を重視していることがわかる。
実店舗を持つ事業者の半数はオムニチャネル化推進の意向
また、実店舗を運営している134社の事業者に、実店舗運営について今後の展望を聞くと、「店舗とEC事業を連動させるオムニチャネル化を推進する(53.73%)」「コロナ以前と変わらない店舗運営接客を行う(41.79%)」「コロナ以前より店舗(対面)販売を強化する(2.99%)」の順となった。
「実店舗を閉鎖する予定(1.49%)」という回答もみられたものの、半数以上の事業者が、店舗とEC事業を連動させるオムニチャネル化を推進させたいと考えていることが明らかとなった。
本調査結果を見ると、大多数の事業者が、EC市場の拡大はコロナ禍での一時的なトレンドではなく、コロナ以降も続く大きな流れだと考えていることがうかがえる。持続的な事業の成長を考えるにあたっては、コロナ禍での短期的なトレンドと、コロナ禍と直接の関係なしに生じる大きな流れの両方を見据えていく必要があるだろう。