WMS(倉庫管理システム)市場は2026年に61億ドル規模に拡大

ECのミカタ編集部

株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「倉庫管理システムの世界市場・COVID-19の影響 (~2026年):提供区分 (ソフトウェア・サービス)・展開区分 (オンプレミス・クラウド)・ティアタイプ (高度・中級・基礎)・産業・地域別」(MarketsandMarkets)の提供を開始した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

CAGR16.7%で成長

株式会社グローバルインフォメーションは、市場調査レポート「倉庫管理システムの世界市場・COVID-19の影響」を公表した。レポートによれば、倉庫管理システム(WMS)の市場規模は、2021年の28億米ドルからCAGR16.7%で成長し、2026年には61億米ドルに達すると予想されている。

同市場の成長は、COVID-19パンデミックによる電子商取引業界の成長、マルチチャネル流通チャネルの出現、サプライチェーンネットワークのグローバル化、クラウド型WMSソリューションの採用拡大、効率的な予測モデルの必要性の高まりなどに起因していると分析している。

一方で課題も

一方で課題も

一方、データのプライバシーやセキュリティへの懸念、中小企業におけるオンプレミス型倉庫管理システムの導入コストの高さなどの要因が、市場の成長をある程度抑制する可能性があるという。

さらに、小規模な産業ではWMSのメリットが認知されていないこと、WMSのメンテナンスや導入に熟練した人材が不足していること、WMSソフトウェアのアップグレードが常に必要であることなどが、WMSを倉庫業務に利用する企業にとっての課題となっている。

COVID-19の倉庫管理システム市場への影響

COVID-19パンデミックの状況下で、電子商取引業界の高い成長とWMSの利点に対するユーザーの認識の高まりにより、同市場は安定したペースで成長した。さらに、産業界におけるWMSなどの倉庫自動化ツールの導入を加速させている。

今後は、サプライチェーンの混乱から企業を守るために、自動化が加速することが考えられるとしている。WMS市場の成長は、電子商取引、3PL、ヘルスケア、食品・飲料などの業界が牽引しているが、一方でロックダウンが実施されたことにより、企業は深刻なキャッシュフローの問題に直面している。

自動車、金属・機械、その他の産業の生産が世界的に停止または減速しているため、2020年には倉庫管理システムの需要がある程度減少すると分析している。WMSの市場規模自体は中長期的に拡大するものの、眼前にはいくつかの課題が横たわっている状況とも言えそうだ。

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