Amazonまたしても新たな取り組み ユーザー同士の「Q&A」機能を導入
カスタマーQ&Aで従来のレビュー強化 コミュニケーションが広げる購買欲求
Amazon Japanは10月14日付、自社の通販サイト「Amazon.co.jp」の商品ページ内で、ユーザー同士が商品について質問し応えることで情報交換が行えるサービス「カスタマーQ&A」の提供を開始した。あるユーザーが商品についての質問を投稿すると、情報を持った他のユーザーがそれに答えるというもの。
家電、カメラ、AV機器、PC、オフィス用品、ホーム&キッチン、食品&飲料、ペット用品、など、最初のうちは限られたカテゴリーでの利用となるが、利用状況など踏まえ順次カテゴリー追加を行う予定。
質問をするには、商品詳細ページ内下部にある「カスタマーQ&A」に質問を入力し、質問するボタンをクリックする。質問に回答する場合は、「カスタマーQ&A」内、すべての質問を見るをクリックし、未回答質問を選択することで解答欄が表示される。
同社の強みでもある「カスタマーレビュー」サービス同様、質問回答を投稿できるユーザーには縛りはない。同社での購入履歴がないユーザーも質問回答が可能なため、内容の信憑性などは読み手の判断で取捨選択することとなる。
しかし、商品に直接関係ない質問や回答は削除となる可能性がある。具体的な内容では「配送料」「商品在庫」「注文方法」「カスタマーサポート」などについてである。利用者はAmazon.co.jpの利用規約とクチコミガイドラインに同意した前提で、これを守る必要がある。
さらなるユーザビリティの強化 同業他社から抜きん出る存在に
アメリカのAmazon.comでは、この「カスタマーQ&A」サービスはお馴染みのものとなっている。日本国内でもカカクコムやヤフーオークションなどに見られる同様の機能は浸透しているため、以前からECに触れる機会の多いユーザーには抵抗なくこのサービスを利用することができるはずだ。今までAmazonがこのサービスを導入していなかった方が不思議といった感覚の方も少なくはないであろう。懸念材料としては、膨大な出品数を誇る同社の性質上、全ての利用規約違反に該当する質問等、いわゆる「荒らし」のような書き込みに対してしっかりと対策が取れるかどうかという点があげられる。意図的な悪意を持った質問をしっかりとフィルタリングすることができれば、従来の同社の強みであったレビュー機能の延長でもある「カスタマーQ&A」は、出店企業にとってはユーザー同士のコミュニケーションが購買効果を高める魅力的なサービスであるし、ユーザーにとっては購入前の不安を事前解消できる親切なサービスであるといえるだろう。
今後、対応カテゴリー増設とシステムブラッシュアップによってどのような進化を遂げていくのか楽しみである。