アマゾン英国部門、当日受け取りで新聞配達会社と提携へ

新聞配達網を利用して、商品を届けるしくみ

アマゾン英国部門が、新聞配達会社コネクト・グループの配達ネットワークを活用した当日受け取りサービスに乗り出す。
これにより、アマゾン英国部門のユーザーは、早朝の新聞配達と同時に小売店などで商品を受け取ることが可能になる。
コネクト・グループは早朝の配送を新聞配達と同時に行うほか、午後の配送向けに請負業者を採用することから、朝だけでなく午後も受け取れることになりそうだ。

コネクトはガーディアン、ミラーの両紙を取り扱い、スーパーマーケットや独立系小売会社、ガソリン給油所など3万の顧客に、毎週新聞4,000万部、雑誌1,400万部を配達している。

アマゾンの英国部門はまず、独立系の家族経営の店舗への配送から始める。顧客は電子メールでコードを受け取り、これを店舗に持ち込むことで商品を受け取ることができる。店舗では取り扱い荷物1件ごとに、手数料を得る。

アマゾン英国部門はすでにロンドン地下鉄駅のロッカーなど5,000カ所以上で受け取りサービスを提供しているが、コネクトはアマゾンとの提携は他の数千もの小売店へと広がる可能性があると発表している。

「早く確実に届ける」は、イギリスのECショップも同様

イギリスでもインターネットの発達により、オンラインでの閲覧や読書、電子書籍端末が普及して、紙媒体の新聞の購読者が減少しているらしく、コネクト・グループでも新聞や書籍の配達からの収益が減っている。そのためアマゾンとの提携は、今後の大きな安定収入源となる可能性が高い。
また、大半が独自のウェブサイトを持たない独立系新聞販売店や商店も、配送品の受け渡しごとに手数料を得ることができる。それに荷物を受け取りに来た人が商品を買ってくれる可能性もある。

物流や流通の事情は日本とは違うが、注文してくれた商品をできるだけ早く確実にユーザーに届けなければならないのは、日本もイギリスも事情は同じようである。