Yahoo!ショッピングで評価される商品は?他社類似製品との違いは?【ヤフー・データソリューション調査】
ヤフー株式会社が提供する事業者向けデータソリューションサービスでは、「Yahoo!ショッピング」のレビューデータを元にした分析レポートを公開した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。
特定の製品に対する感想の全体像をとらえる
ある空気清浄機を題材として、その製品に対する感想の全体像をとらえるため、ノイズなどを除くすべてのコメントを対象に、頻出の単語などを共起ネットワーク図にまとめている。
図からは「リモコンが便利」といった評価ポイントや、「持ち運びが不便」といった不満がありそうだということがうかがえる。また、「結婚のお祝い」や「両親に安全・安心な家電を贈りたい」といったシチュエーションも見て取れる。
良い評価と良くない評価を比べる
「Yahoo!ショッピング」のレビューでは、星1~5までの評価をつけられる。ある掃除機を題材として、良い評価(星5)と良くない評価(星1・2)を分け、それぞれのレビューコメントを分析した結果、良いレビューではどんな点が評価されたのか、良くないレビューではどんな点が不満だったのか、よりはっきりとわかる結果が得られた。
他の製品と比べる
同ジャンルの複数製品のレビューコメントを比較することで、自社製品の強み・弱みをより明確にすることが可能だ。今回は6社の炊飯器を題材として分析を行っている。
縦軸は各製品別、横軸には炊飯器の特長を表すと考えられるカテゴリを作成して、それぞれスコアを集計ている。スコアが高い(赤い)ほど他と比較してレビュー内で良く言及されており、点数が低い(青い)ほどレビュー内で触れられていない、ということを示している。
B社は「おしゃれ」「かわいい」「軽い」のスコアが高く、ほかの商品と比べてどういった点が訴求ポイントとなっているか特徴がはっきり表れていた。またF社(低価格機)は、はっきりと「安さ」のカテゴリのスコアが高く、レビューでも特徴として表れていることがわかる。また図のように、製品そのものの感想だけでなく、それぞれの炊飯器で炊いたお米に関する感想も比較することが可能だ。
レビュー分析から見える消費者のマインド
ヤフー・データソリューションでは、さまざまな分析レポートを公開しているが、その多くは検索データを分析したものだ。検索データは、汎用性が高く、人々の関心や悩みなどを可視化できる一方、人がどう思ったか・どう感じたかなど感情を表すデータの抽出・分析にはあまり向いていない
人がどう思ったか・どう感じたかを分析するために適切なデータとして、同レポートでは「Yahoo!ショッピング」のレビューコメントを元に、いくつかの製品について分析がなされた。レビューは、ECにおいて消費者が購入を検討する上での優先度も高く、今回の分析からは、データに基づいたよりリアルな心の内が垣間見えるものとなったようだ。