STORES.jp 無料プランでもアイテムを無制限で登録可能に

待望の無制限化か


株式会社ブラケットは同社が運営するオンラインストア作成サービスの『STORES.jp』にて、無料プランでも登録商品点数を無制限にしたことを発表した。

STORES.jpは「最短2分で、驚くほど簡単にオンラインストアがつくれる」とするWEBサービスだ。現在10万店舗以上のストアが開設されており、運営に必要な基本機能は料金無料で利用可能、月額980円のプレミアムプランを利用すると、アクセス解析やメルマガ、クーポンの発行、独自ドメイン設定など、運営を補強するサポート機能などが利用できる。
これまでフリープランでは、登録できるアイテム数が5つまでと制限がかかっていたが、今回の発表より無制限となった。

競合とのサービス合戦


今回の発表には、同じように初心者でも簡単にオンラインショップを開設できるWEBサービス「BASE」の存在が大きい。簡単にデザインから運営までオンラインショップの開設に必要な機能を無料で利用が可能、というコンセプトは両社共通で、比較対象として挙がる筆頭のサービスだろう。
共通点が多い両サービスだが、細かく比較しようすると結構な違いも現れてくる。
特にプロモーション機能に関しては、モール出店、メルマガ機能がBASEには無く、STORES.jpにはGoogleアドワーズ機能が無い、おまけにメルマガ、クーポン機能はプレミアムプラン入会が必要など、なかなか悩ましい。違いはこれだけでは無いが、利用者のニーズを細かく満たしていこうとすると、それぞれに良い部分や不満な点が出てくるだろう。
これまでBASEは登録商品点数が無制限、STORES.jpは登録商品数は5つまでという違いが大きなポイントの一つとなっていた。それだけに、今回の登録商品点数が無制限化の意味するところは大きい。

まずはオンラインショップを試してみたいというレベルなら両サービスで大きく困ることは無いだろう。本格的にネットショップ運営を行っていきたいと計画した場合に現れるニーズによって、どのようなサービスを利用したいかが重要になる。
ちなみにSTORES.jpは9月に、本格的な規模のショップ運営も対象とした様々な機能拡張が可能な「アドオン機能」を提供開始した。BASEでもアドオン機能は提供してきたが、STORES.jpが追撃する形で、中堅企業や大手企業のニーズにも対応できる環境を用意し、流通量の大量増加を狙っており、両社の比較はますます難しい状況だ。

初心者が簡単にオンラインショップを開設させやすく、本格的に運営を始めたいタイミングでプレミアムプランに誘導するこの導線はなかなか良心的に見える。9月のアドオン機能で大規模な流通額の増加を、今回のアイテム登録無制限化で新規ストアの大量増加を狙う同社の動きは活発で今後も目が離せない。




−編集部−