りそな銀行24時間送金可能に グループ内の三銀行が対象に

EC普及で高まる決済ニーズへ大胆参入

りそな銀行は来年4月から、グループ間3つの銀行で土日祝日含む24時間365日、いつでも送金が可能となるサービスの提供を開始すると発表した。対象となるのは、りそな銀行(大阪市)、埼玉りそな銀行(さいたま市)、近畿大阪銀行(大阪市)の3つの銀行。インターネットでの個人向け振込サービスが対応で、法人には今回は未対応だが今後同じく24時間化を検討する見通し。
銀行や信用金庫などの他行向け振込時間の延長をめぐり、業界内では賛否両論渦巻いている昨今、世界を見渡せば24時間365日の決済サービスが広がりつつあり、銀行経営に革命が起きそうな空気が漂っている。そんな中、グループ間3銀行の縛りはあるものの、大手銀行初の取り組みを実践したりそな銀行の一歩は大きなものとなりそうだ。同銀行内の口座間入金の24時間化は、インターネット専用銀行での実例こそあるものの、支店展開している実店舗での例はなかった。ATMの利用も、可動時間内であれば対応可能である。

従来では、振り込んだお金が相手方の口座へ届くには、平日朝9時より午後3時までの間に入金しなければならなかった。それ以降や、土日祝日は翌営業日扱いになるため、様々な作業が24時間化する傾向にある昨今、ユーザーには非常な不便が生じていた。
ECユーザーにとって、土日祝日の銀行決済ニーズは強烈なものである。商品の発送時間の短縮やキャッシュ・フローの面でも今回の24時間化は嬉しいニューズだろう。また、家賃や学生の仕送りなど、急を要する入金作業時にも大事を取れるため、今後対応支店の増加とともに利用ユーザー数も伸びていくことが想像される。

新しいスタンダード定着で革新を促す

ATMなどの時間外手数料など、「預けていた自分のお金を下ろすだけなのになんで数百円も取られるのか。手数料というが、ATM設置場所まで向かい機械の操作をしているのは自分で、何もお手数おかけしてないはずだが」などと思ったことのある方も多いであろう。24時間化により、時間外という概念そのものがなくなればいつでも入金と出金がストレスなく可能となる。
りそな銀行の決断が引き金となり、今後他銀行も同様の動きを見せていってくれれば我々ユーザーは非常に便利になるのだが。