【初心者向け】EMSを利用した運送でコストを削減

ECのミカタ編集部

【初心者向け】EMSを利用した運送でコストを削減

ECサイトの海外展開を考えているEC運営者にとって、どのサービスを利用して商品を郵送するか、慎重に選びたいですよね。国内発送よりも手間や費用がかかる国外発送において、なるべくコストをかけたくないと考えている方は多いはず。そこで本記事では、越境ECにおすすめの国際配送サービス「EMS」について詳しく解説していきます。また、同じく発送手段の候補に上がりやすい「UGX」も紹介します。

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EMSとは

引用:https://www.post.japanpost.jp/int/ems/

EMS(Express Mail Service)とは、万国郵便連合に加盟している世界各国の郵政公社などの公的配送会社が行っている国際配送サービスです。EMSは国際郵便の一種であり、120以上の国と地域への発送が可能ということや、最大30kgまでの荷物を発送できるなどの特徴を持ち合わせていますが、一番の魅力は配送スピード。郵便局が扱っている発送サービスの中では最も配送リードタイムを短くできる配送方法で、配送スピードを重視しているECには特におすすめです。

利用方法


EMSの利用方法は、まず梱包した荷物に発送ラベルとインボイスという書類を添付します。書類を作成後、荷物を郵便局に持ち込むか、電話かwebで集荷依頼を出します。国内発送と異なるポイントは、税関の申告で必要なインボイスを作成する必要があるということです。

料金体系


EMSは、国際宅急便や民間企業のクーリエと比較すると発送料金が安いことが特徴的です。料金は以下の通りで、「荷物の重さ」と「発送先の地域」によって決まります。

引用:https://www.post.japanpost.jp/int/download/charges.pdf?190107

集荷方法


EMSにおいても集荷方法は国内発送と同様で、集荷に来てもらう住所や日時、電話番号、荷物の個数といった情報を伝えて、担当者に集荷に来てもらいます。電話とインターネットそれぞれの集荷依頼の流れを説明します。

電話による集荷依頼
①郵便局の集荷専用電話番号「0800-0800-111」に電話をかける
②郵便番号7桁を入力する
③担当の郵便局につながる
④荷物の集荷依頼をする

電話での集荷依頼は上記のような流れになります。
通話料は無料ですが、郵便局によって受付時間が異なるため注意しましょう。

インターネットによる集荷依頼
インターネットの場合、日本郵便の「web集荷サービス」から申し込むことができます。24時間いつでも依頼可能ですが、地域によっては集荷を受け付けていないこともあるので注意してください。

集荷時間


エリアによって、集荷時間が4つの時間帯から選べる場合と2つの時間帯から選べる場合があります。
①4つの時間帯から選べる場合、当日「8時〜13時」「13時〜15時」「15時〜17時」「17時〜19時」、翌日以降の同じ時間帯に指定できます。
②2つの時間帯から選べる場合、当日「8時〜13時」または「13時〜19時」、翌日以降の時間帯に指定できます。
郵便局にもよりますが土日や祝日でも集荷は可能です。

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EMSを利用する際に必要な書類とは

EMSを発送する際は「発送ラベル」と「インボイス」の2種類の書類が必要です。それぞれの書類について詳しく見てみましょう。

発送ラベル


発送ラベルとは、荷物の「個数」「重量」「価格」など荷物に関する様々な情報を記載したラベルです。国内発送でいう送り状に似ていますが、EMSの場合詳しく書かないと税関で引っかかることがあるため注意しましょう。ラベルには手書きのものと、データ送信するものがあり、発送先によっては手書きラベルを受け付けていないことがあります。

インボイス


インボイスとは、荷物を海外に発送する時に必要な書類で「明細書・請求書・納品書」の役割を兼ね備えています。インボイスには複数の種類があり、発送先の国によって必要な種類・枚数が異なるため、事前に調べておきましょう。また、インボイスの作成には発送先の国で通じる言語で作成することが決められています。

EMS利用時の注意点

ここでは、EMSを利用するときの注意点を3つ紹介します。いざ利用する際にトラブルが起きないよう事前に確認しておきましょう。

通関電子データを送信する


セキュリティ向上のために、荷物を送る際は発送者の住所・氏名や発送物の情報を電子化した「通関電子データ」を事前に発送先の国に送信することが義務化されています。通関電子データの送信は、国際郵便マイページサービスから可能です。

EMSで発送可能な商品か確認する


国際郵便として全世界共通で送れないものには、スプレー缶や貴重品、アルコール飲料などがあります。まずは、発送したい商品が発送可能であるか確認しましょう。また、日本で輸出入が許可されていても発送先で規制されていたり、輸出許可が必要な品目もあります。日本郵便のHPに詳細に記載されているので、よく確認してみてください。

配送先の国の状況を事前に確認する


発送先の社会情勢をあらかじめ調べておくことも重要です。ECで商品を購入してもらえたとしても、発送ができなかったり、発送先で受け入れられなければ購入者の元に商品が届かず、トラブルになりかねません。最近ではコロナウイルスの影響で、一部郵便物の引受制限が行われていたようです。そのため、あらゆる事態を想定して問題がないか確認しておきましょう。

梱包は念入りに行う


EMSをはじめとする国際宅急便は、国内配送に比べて配達までに乱雑な扱いを受けてしまう可能性があります。発送先へ届くまでに破損しないよう、なるべく衝撃に強い梱包材で梱包した方が良いでしょう。

EMSよりもさらに便利なUGXとは

引用:https://www.post.japanpost.jp/bizpost/service/UGX/index.html

UGX(ゆうグローバルエクスプレス)とは、従来の国際郵便サービスを補完するもので、より多彩な機能をプラスした国際宅配サービスです。EMSのサイズや重さを超える荷物も取り扱うことができ、関税の元払い(発送者が事前に関税を払っておくこと)・着払い(受取人が関税を支払うこと)にも対応しています。さらに、複数個口扱いが可能であったり、燃油サーチャージが不要のため、EMSよりもコストダウンを実現していることが特徴です。UGXは越境ECのサービスが充実していることもポイントです。
以下でEC運営者にとってのメリットや豊富なオプションを紹介します。

配送作業の代行


「Amazon FBA相乗り配送サービス」を利用すると、配送作業やインボイスの作成を代行してくれます。日本人スタッフの輸入者代行によりスムーズな通関を行ってくれるため、ノウハウがなくても安心して海外に商品を発送することができます。また、相乗り配送により運賃がリーズナブルであることも魅力です。

保管から配送作業までおまかせ


「Amazon FBA相乗り配送サービス」に、日本国内倉庫での商品管理や保管機能をつけたサービスです。商品を仕入れ先からUGXセンターに直送し、サイト上で指示するだけで簡単に商品管理を行うことができるため、自社で倉庫作業を行う必要がなくコストカットにつながります。

海外からの返品対応


越境EC運営者向け海外返品配送サービス(Zip X)を用いれば、海外の購入者からの商品の返品に対応できます。Zip Xは、購入者に返送料の負担をかけずにスムーズに返品することができる上に、日本語で返品対応が可能というメリットがあります。

まとめ

これまで、EMSの内容や利用方法、EC運営者向けのサービスであるUGXを紹介してきました。越境ECでは海外発送の手段をしっかりと把握した上で、発送する商品や状況に合わせて適切に発送方法を選択することが重要となります。比較的安価に利用できるEMSやUGXを使いこなせば、ECの事業規模も広がるでしょう。海外発送をおこなう際にはEMSやUGXの利用も検討してみてはいかがでしょうか。

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