小売業・ECサイトの返品全般を受託する「リバース・ロジスティックス」が始動

ECのミカタ編集部

株式会社OSPRO(本社:東京都千代田区、代表:阿久津毅)は、通販事業者やメーカー、小売店舗向けの返品ソリューション「OSPRO リバース・ロジスティックス」をリリースしたと発表した。

今後増加が想定される通販の返品

ジェトロの調べによると、米国小売市場の返品総額は7610億ドルで市場の16.6%に達しており、2020年は10.6%であったことから短期間で大きく伸びていることがわかる。日本の通信販売における返品率は5~10%がボリュームゾーンといわれているが、これは返品を安易に受けないという日本型通販の文化も影響していると考えられる。

一方で、昨今では返品無料を打ち出す通販事業者も増え始めており、今後日本の通販でも返品を積極的に受ける通販が増えると想定され、煩雑な返品処理をどうするかという問題が表面化する可能性が高い。

通販事業者から「商品開発やプロモーションに専念したいので返品作業を請け負う先を探したが、自社のポリシーに合わせて運用できる先がなかった」という声を聞いたことで、「リバース・ロジスティックス」の開発に至ったという。

小売業・ECサイトの返品全般を受託

「リバースロジスティクス」は、小売業・ECサイトの返品全般をソリューションとして受託し、その再販利益までを提供するサービス。小売業・ECサイトの価値を高め、顧客満足度を上げることに寄与する。

OSPRO指定の倉庫へ返品希望者から商品を送ってもらうだけでサービスが利用できる。返品商品が届き次第即時データベース化し、利用事業者とあらかじめ取り決めした手順に従い、再販処理・再出荷、再販ECによる販売、2次業者への販売、素材再生・販売、寄付・廃棄処理など最も高い価値を生む方法にて処理を行う。

ユーザー宅への集荷サービスも提供

システムは2種類あり、小売事業者とAPI連携によってスムーズに返品可能なタイプと、直ぐにでもサービスを受けられたい小売事業者向けのスタンドアローンタイプを用意している。また、通販事業者向けに、返品するユーザー宅まで集荷に伺うサービスも展開する。

同社は、本サービスにおいて廃棄処分を極力少なくする手段を講じる方針で、商品を素材へ戻して再生する事業者や発展途上国への寄付などを行っている事業者とも提携を進めているとという。返品に伴う事業者の業務負荷軽減はもちろんのこと、サステナブルアクションの実践にもつながりそうだ。

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